その上、米ドルにとってプラスの材料が多くみられるだろう。現時点で一番あり得るのは、米ゼロ金利政策が早期解消される見通しではないかということだ。
為替はドルインデックスなり。
ドルインデックスの値動きをある程度つかんだら、主要通貨ペアの見通しも立つ。
■主要通貨ペアは2013年夏場から米ドル高トレンドに…
筆者は今回の米ドル安が、2013年春ごろにピークを迎え、夏場から米ドル高に転換する可能性が大きいとみているから、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルなど主要通貨ペアの動きが一番わかりやすいのではないかと思う。
大まかなシナリオでは、2013年前半の早い段階でユーロ/米ドルは最大1.4000ドル、英ポンド/米ドルは最大1.7000ドル前後の高値をつけると思う。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ただし、それをもって最後の米ドル安となり、そこから2015/16年まで長い米ドル高トレンドが形成される。ユーロ/米ドルは2013年後半に1.1800ドル割れ、英ポンド/米ドルは1.5000ドルの節目を割れるだろう。
先行して米ドル高に反応した米ドル/円に関しては、2011年10月安値をもってすでに16年/17年サイクルの底を打っていたから、2013年いっぱい、基本的には米ドル高・円安トレンドを継続できるだろう。
米ドル/円は最低でも90~92円のターゲットを狙える公算で、米ドル高の本格化はまず円が受け皿となって実現される見通しだ。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ユーロ/円、英ポンド/円などクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)に関しては、基本的には2013年前半が強く、割と早い段階で年間の高値をつけるのではないかと思う。
2013年後半ではユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルのベア(下落)トレンドに影響され、騰勢に勢いを失う可能性があるものの、米ドル/円がしっかりしているなら、ブル(上昇)トレンドを維持できるだろう。ユーロ/円は122-123円台、英ポンド/円は150-153円台を視野に入れたい。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
■豪ドルは最後に米ドル高トレンドに反応か
ちょっと違った動きを見せるのは、ドルインデックスに含まれていない豪ドルではないかと思う。
豪ドルは米ドル高トレンドに対する反応が最後になるのではないかと思われ、ちまたの考えと違い、筆者は2013年に豪ドルがどこかで頭打ちになると見るものの、基本的にその頭打ちはいったん2011年高値を更新してからでないと起こらないのではないかと思う。
ゆえに、豪ドル/円の見通しも楽観的だ。2007年高値の109円台の水準まで回復してもおかしくないとみる。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
偶然かもしれないが、ホンモノのマヤ予言では、明日(12月22日)に太陽が東から昇れば、まったく新しい新紀元の始まりだという。為替相場でも2012年が米ドル高の幕開けという新紀元に入っていくから、大きな取引チャンスに恵まれるだろう。
大まかな見通しで粗雑な部分も多いが、イメージとしてみなさんが2013年の相場動向をつかむために役立つところがあれば、無上の喜びである。それではみなさん、メリークリスマス&良いお年を。
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