昨日の欧州序盤では、ドル円は94.70あたりで始まった。ここ最近の値動きの中では高いゾーンである。昼間から日本株やグローベックスでの米国株は高めに推移していたので、どうしてもリスクテークになりがちだ。株価が反転、下落に向かわない限りは、ここでドル円やユーロ円を売り込んでいっても仕方がない。
ちょっとこの状況下でのドル円の94円台後半というのは魅力がない。一方でユーロドルだが、前日に1.28台までスリップして、そのまま1.29台に戻せないでいる。そして欧州時間に向かうにつれて重さも倍加してきて、1.2850を下回ってきた。つい私も少しだけでも参戦せねばと思い、1.2938で突っ込み売りを敢行した。
20ポイントくらいのアゲインストでカットしてしまおうと思っていたが、運よく私が売ってからのマックス戻しでは1.2850もつかなかった。突っ込んで売ったときは失敗したかなと思ったが、ユーロは再び売りものに押された。欧州株が安値攻めをしていたからだ。
マーケットはトピック自体はもう古い話のはずなのに、ドイツ銀行の格下げのウワサを気にしているようで、金融セクターがリードして安い。イタリア国債の入札もあまり良くなかったらしい。ユーロドルは2回目の押しで簡単に1.27台に突入。すぐに買い戻されたりもするが、15ポイント戻すのがせいぜい。すぐにフレッシュゾーンに向かって売りが出てくる。
しかしユーロドルは安値を更新しても、元の安値からは5ポイントほどしか更新しない。そこから15ポイントもメクリ上げられるのだから、いかにも買い意欲の方が強くも見える。そして再び安いレベルまで下がっていくのにさらに3倍くらいの時間がかかる。ショート攻めは忍耐力も必要だ。ドル円のほうもようやく下がってきたようで、94円台の前半まできた。
米国株が始まってみると、確かに安く始まったが、すぐに値を戻し始めた、なんだかこれはよくない。また米国株は今年の最高値をトライするかもしれない。これが私のポジションクローズのきっかけとなった。1.2775を越えてきたら買い戻そうと思っていたが、すぐに越えてきた。でも結局、この辺りがこの日のユーロドルの安値圏となったのだから、結果オーライだがよかったのだろう。そして前日に1.29台には戻しきれなかったのと同様で、昨日は1.27台に突っ込んだ後は1.28台に戻しきれなかった。
ユーロドルは2月の初旬に1.37台の戻し高値をつけて、現在の1.27台まで落ちてきた。1000ポイントの下落なのだが、昨年や一昨年のように、そんなに激しく落ちている感じがしない。やはり欧州の信用不安は同じでも、マーケットがあまりパニックに陥っているわけでもないので、緊張感が足りないからだろう。
そして欧州もアメリカも株価だけ見れば過去の歴史的にも最高値圏に位置しているのだから、不安心理もたいへん少ない。だからあれよあれよという間にズルズルとここまで落ちてきたというのが実情だろう。こういう状態で落ちてきた相場は危険である。いつ1.23台などになっても驚かないように備えておきたいものだ。
さて今晩はイースターを控えて欧州時間は静かな動きとなりそうだ。グッドフライデーということではアメリカもほぼお休みモードに入る。シカゴの景況指数が出るくらいで、それが相場を動かすとは思えない。後はユーロドルからテクニカルな売りがどのくらい出てくるのか。またユーロ円は120円台をキープできるのか、などがウオッチすべきことになるだろう。
私もユーロドルの戻り売りを狙っていて、アジア時間に1.2781で売って持っている。1.28台は回復しないだろうという見込みのもとでやっていることなので、もちろん1.28台に載せてきたらカットする。利食いのターゲットは設けていないが、1.26台入りするようなことがあれば、さらに売り増ししたい。
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