■米ドル/円、1週間で約7円の暴騰!
みなさん、こんにちは。
前コラムでご紹介したとおり、2013年4月4日(木)に発表された、日銀による「量的・質的金融緩和」は、為替市場に多大な影響をおよぼし、米ドル/円は急上昇しました。
【参考記事】
●レジームチェンジでドル/円100円回復へ! 黒田総裁の異次元緩和に日経平均も続伸(2013年4月5日、西原宏一)
「異次元緩和」が発表された時の米ドル/円は、92円台後半。
その後の米ドル/円は、一方的に上昇し、一時100.00円のバリア突破目前の99.88円まで急騰し、1週間で約7円の暴騰となりました。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■マネタリーベースは2倍の270兆円へ!
今回の日銀の「異次元緩和」のポイントは、操作目標を無担保コールレート(短期金融市場の金利の1つ)から、マネタリーベース(※)に変更すること。そして、そのマネタリーベースを2年間で現在の倍の270兆円にすることです。
お金の量が2倍になるということは、円の価値は半分になるのか? というイメージを起こさせるほどの強烈な緩和策です。
一方、FRB(米連邦準備制度理事会)は、これからの2年間で、量的緩和の出口を模索する段階にいます。
この両者の金融政策の相違に注目が集まり、ヘッジファンドの注目は特に米ドル/円に集中しています。
(※執筆者注:「マネタリーベース」とは、日銀の資金供給量のこと。現金通貨「日銀券、補助貨幣」と、民間金融機関の法定準備預金「日銀当座預金」の合計。金融政策の緩和度を見る上で重要な変数)
■FRBのQE2と同じ道をたどるのか?
今回の日銀による「異次元緩和」に、まっさきに反応したのが米系ファンドです。
彼らの脳裏にあったのは、FRBがQE2(量的緩和第2弾)を決行した後のマーケットの流れ。
FRBが「QE2」を決断した後のマーケットの反応として、大幅な「米ドル安(通貨安)+株高+債券高」のトレンドが形成されました。
そのため、今回の日銀の発表に呼応し、彼らが取った戦略は、大幅な「円安(通貨安)+日経平均高」。
本稿執筆時点での米ドル/円は、99.70円と、100.00円のバリア突破目前で堅調に推移しています。
米系ファンドは、さらなる円安に向けてオプションを物色中です。
短期では102円、中期では105円レベルのオプションに問い合わせが集まっているようです。
日銀の「異次元緩和」をきっかけに加速した円安トレンドは継続。
米ドル/円の100円は通過点で、次は105円がターゲットとなっています。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
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