闇株新聞:その中で1つだけアドバイスがあるとすれば、ご自身で基本シナリオを「長期」「中期」「目先」と立て、これが同一方向に揃わない時は(普通は揃いません)、あまりのめり込まないことです。
たまに(1年に1~2回ですが)、これが揃う時があります。その時は思い切ってポジションを取るのですが、それでも不思議に最初は逆方向に行ってしまいます。そこでどう「我慢」できるのかと、うまくいき始めたときにどう「利食いたい」衝動を抑えるかです(実はこれが一番難しい)。
■Q8 金融市場や相場を考える上で歴史は重要?
ザイFX!:『闇株新聞 the book』を読むと、歴史の話がかなり出てきて、闇株新聞さんは歴史にとても造詣が深いという印象を持ちました。「イギリス王室は海賊の子孫」(p83)という話も出てきたりして、とてもおもしろかったです。
闇株新聞さんは歴史にとりわけ興味をお持ちなのでしょうか? あるいは金融市場や相場を考える上で、歴史は非常に重要だとお考えですか?
闇株新聞:「海賊はユーロが嫌い」というのもありませんでしたか? 王室が海賊の子孫なのは、英国のほかにノルウェー(EUにも未加盟)、スウェーデン、デンマークがあり、見事にユーロに未加盟です。
世界の金融市場の動きを考える時には、歴史、人種、宗教などあらゆる知識を動員しないと奥深い分析ができません。太古の時代から最近までの歴史を理解しておくと、何か動きが出たときに「直感的」に閃くものがあるので、一層興味が出てくるのです。
相場には関係がなくても、LIBOR不正操作でなぜバークレイズが真っ先に挙げられたのか?といったことなども、リーマンブラザーズ破綻時の状況を理解していれば、ピンと来るものがありました(※)。必ず因果関係があるものです。
さて歴史を考える時、一番わからないのが実は「日本と日本人の起源」です。これがわからないので日本に関係した予想が非常に難しくなるのです。
日本人の祖先をはっきりとさせる研究が必要なのですが、いまだに藤原不比等が720年に編纂した「日本書記」が唯一の正史です。このような国は世界中を探しても見当たりません。
(※編集部注:「LIBOR」とは「ロンドン銀行間取引金利」のこと。これが不正操作された事件の背景について、『闇株新聞 the book』では解説されている)
■Q9 闇株新聞さん、あなたは誰なんですか?
ザイFX!:株式市場を舞台とした数々の経済事件の闇を掘り下げる一方、欧州の長い歴史を踏まえた上でユーロの行く末を見通す闇株新聞さんは、いったいどういうご経歴をお持ちなのでしょうか?
差し支えのない範囲で、できるだけ詳しく闇株新聞さんのプロフィールを教えてください。
また、『闇株新聞 the book』の出版を機に、ザイFX!のウェブサイト上で闇株新聞さんのお名前を明らかにするお気持ちはないでしょうか?
闇株新聞:もう少し考えさせてください。
闇株新聞氏とはいったい誰なのか? 「その公式発表をぜひザイFX!上で」と期待して質問してみたのだが、残念ながら、闇株新聞氏はその正体を明かしてくれなかった。
ただ、「もう少し考えさせてください」という答えなら、今後に期待が持てるのかも!?
ザイFX!としては、闇株新聞氏の為替相場に対する独特な見方や、トレーダーとしての実績などにも興味があるところ。難しい取材になりそうではあるのだが、また再び闇株新聞氏への取材に成功したら、当コーナーなどでお伝えしたい。
(取材・構成 ザイFX!編集部・井口稔)
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