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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

FOMCでドルは全面高!
ドル高の流れ続くか消化具合を見たい今晩

2013年06月20日(木)18:16公開 (2013年06月20日(木)18:16更新)
持田有紀子

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 昨日の欧州時間ではドル円は95円ちょうどをはさんでの小動き。ユーロドルも1.3400をはさんでの上下10ポイントも動かない状態であった。それはもちろん夜中のFOMC待ちである。それ以前にどちらにもポジションは傾けたくはないといったところ。とくに注目されるのはバーナンキ議長の会見であって、これまでは露骨な表現を回避してきただけに、緩和の縮小の規模や時期について明言するのかどうかがであった。

 さて私も2時くらいから起き出して、参戦モードに。しかしシナリオが描けないで困った。実際に緩和をやめると言ったところで、株価が落ちたらリスク回避でドル円は下がるかもしれない。その一方で緩和が終了はすなわち引き締めを同じことなのだから、ドル金利の先高観が強まってドル買いになるのかもしれない。

 これでは最初からドル円のポジションを仕込んでおくのはギャンブルのようなものだ。だから3時の声明文の発表でのプライスアクションを見て、まず考えることにした。そして3時半からのバーナンキ議長のスピーチが始まってからの相場の流れを見て、それで判断を固めるしかないだろう。

 FOMC直前まで為替相場が動かずで、ドル円は95.20あたりで、ユーロドルは1.3400あたり。3時ちょうどの声明文では、前回と同じような文言しかナイト思っていたので、あまり動くとは思わなかった。しかし急激にドル高で反応。声明文の中に「緩和縮小」とかの文言が含まれたのか。とにかく私もドル買いでついていかねば。ユーロドルのほうが戻り高値が明確なので、とりあえずユーロドルを売ってみた。

 ほんのちょびっとオファーで待ったりして、ようやく1.3356で売れた。勢いで売ってみたが、それまでの高値である1.34台まで耐えるわけにもいかない。またバーナンキ議長がしゃべりだす3時半以降は別の相場展開になるかもしれない。できれば短期決戦で終わりたいポジションだ。ロスカットはアゲインストの20ポイントだけにしておいて、あとは下攻めを待った。声明文のなかで「下振れリスクは減少」というメッセージに強く反応したようだ。

 ユーロドルは1.33台の中盤でしばらくもんだが、ドル円のほうは力強く上がっていく。いつの間にか96円台に乗せてきた。ドル円の動きに比べると、ユーロドルの下げの少ないこと。しかも止まっている。もうすぐバーナンキ議長のコメントが出てくると焦ったときに、ようやくユーロドルも下がってきた。急いで1.3334で買い戻した。

 しかし結果から見るとユーロドルは下がってしまい、私の買ったこのレートは、もうそれ以降はつけていない。買わなければよかったとも考えられるのだが、この瞬間はリスクを外すという意味でも大事な行動だったと思う。

 さてバーナンキ議長の発言内容だが、年内の緩和縮小と来年までの終了を明言した。これはマーケットにとってはかなりサプライズだった。米国株は急落、そして緩和の対象である米国債も急落。米資産の総崩れの状況なのだから、ドル売りでも構わないのにと思うのだが、それでも為替相場ではいっそうのドル高が続いた。

 ドル円は瞬間的にではあるが97円台にタッチ。ユーロドルもひたすら押し込まれ、1.32台にまで下落。いよいよ金融政策の反転時期を迎えたのか。それでもドル円はその高値からほぼ1円幅も調整売りが出たのだが、96円台の大台は割り込まなかった。

 さて今日の注目は東京市場での反応だ。ドル円は96円台の中盤で海外から引き継いだが、これは上値攻めをするのか、それとも96円割れの方向を攻めるのか。ドル円を絡めて、日本株の動きも気になるところ。円安という観点からは日本株は上がってもよい。

 これまでは日本株とドル円の連動性は高いものだったのだから。しかし肝心の米国株が大幅安をしている。これは言うまでもなく日本株であろうが押し下げ要因である。そうなるとドル円の売り材料にもつながるのである。しかしアジア時間ではやはりドル高の方向を攻めた。昨日、振り落されているので、もうちょっとシコリのオファーで引っかかるかと思われたが、存外に簡単に97円台まで戻した。しかも昨日の高値をブレークして、98円台まで見るにいたった。

 今晩は欧米での経済指標がたくさん出るが、すでにマーケットの関心は昨日のFOMCでの結果の消化具合に移っている。米国株はなおも下げ止まらないのか。ドル高の流れは続くのか。米国債も大きく下がってしまった。それらの流れを見極める一日となりそうだ。

日本時間 18時00分

 

 


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