昨日はアジア時間の午後から株価も上昇し、そのためマーケット全体がリスクテークになった。しかるにドル円も上昇し、98.45あたりまで高値をひろげた。私も株価の上昇をにらみながらドル円の挙動を観察していたので、あまり意外感はなかったのだが、それでも98円台では売り込んでおきたいという意向には変わりがなかった。
ドイツの景況感が良かったことで、欧州株は高く始まった。ドル円は98.30アッパーをキープしていたが、ナイトセッションの日経先物が下げてきたので、当初の予定通り、ここはドル円の売りのタイミングだろうと思って、98.23で売っていった。まあ、ここから下がっても98.00では引っかかるだろうし、格別に大きな材料でもない限り、前日、前々日の安値である97.65近辺も割り込んでこないだろう。
つまりは利食いのターゲットは最大でも50ポイントくらいを想定しているわけだ。だったらロスカットの幅もその半分に設定しなくてはならない。25ポイントアゲインストでちょうど昼間の高値越えだ。98.48で買い戻しのストップ注文を置いた。
欧州時間のランチタイムにかけてドル円は下がってきた。どうもポンド円やユーロ円などクロス円が重い足取りをしているせいだろう。ドル円はいよいよ注目ポイントに近づいてきて、98.75あたりまで来た。すでに利食い態勢に入っている私。ちょっとでも戻ろうものならば、買い戻す。
ドル円の97.65でビッドはしているが、97.85あたりまで戻ったら買い戻すのだから、OCO注文の状態になっているようなものだ。結果的には安値攻めは終わってしまい、私も97.86で買い戻すことになった。また98円台でショートに振るのを試みるだけ。
ニューヨーク時間でドル円は再び98円台にまで上がったので、98.18で売ってみたのだが、98円割れまで待てずに10ポイントの利食いであきらめた。なんだかドル円のレンジは97.70から98.40までがコアレンジになってしまったようだ。
昨日の海外市場で目立ったのは、ポンドが安いということだろう。ユーロポンドはひたすら堅調で、押し目を作らずに0.87台まで乗せてきている。ポンド円もついに150円の大台を割りこんできた。こうしたポンド円の安さがユーロ円の下落をリードしているようでもある。
さて今晩は重要な指標が出る。ひとつはADPの雇用指数であり、これは週末に雇用統計を控えているので、注目度は高い。また9月のFOMCで緩和縮小の判断基準にもなるはずで、マーケットはかなり神経質になるだろう。
予想では18万人くらいの就業者の増加を見込んでいるが、20万人を越えてこようものならば、緩和縮小は決定的となり、かえって株安が進んでリスク回避の展開となりそうだ。その際にドル円も97.65あたりのサポートを下回ってくるのかもしれない。
いまひとつの重要な指標はGDPである。成長率はプラス1.0%あたりになるというのがコンセンサスで、前回の四半期よりはかなりの減速は避けられないようだ。こちらもドル下落の引き金を引くこともありうる。とにかくニューヨーク序盤は身構えておかないと。
日本時間 16時40分
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