昨日はアジア時間でドル円が高値攻め。104.91まで高値をつけた。やはりこれは米国株の復調によるリスク許容度の増大によるところが大きい。ドル円は今年のレンジの半値である104.15アッパーにいる限りは、押し目買いのスタンスで臨むべき状態になっているのが、テクニカル面からの要請でもある。
あとは105円台に乗せられるのか、今年の高値、つまりは昨年来どころか、2008年の秋以来の戻り高値を越えられるのか、というのが問題になる。そのためには今が最盛期である米企業決算か、経済指標などでさらなる好材料がほしいところでもあり、必須条件にもなってくる。
私も104.15をバックに何度かドル円のロングで攻め立ててみたが、動かないし、なんとも上がらない。きっと私のようなプレーヤーも多いのだろうと思いながらも、ひたすら重いドル円に向かっていった。21時半あたりからGSやシティの決算発表が出てきたが、あまり内容は芳しいものではなかった。
グローベックスでの米国株はそれほども下落しているわけではないけれども、ドル円はいかにもロングポジションが溜まりっぱなしという値動きを呈している。さすがにとてもこれ以上、ロングで参戦するのは・・・という気持ちになった。
そしてアメリカの経済指標。CPIは予想通りで、失業保険は予想よりも良かった。それでもこれを契機にドル売りが出てきて、短期的なドルロングはいっせいに切りにいかされた格好に。そして対米証券投資では純流入だと思われていたものが、流出超だったということが判明して、ドル売り圧力はますます強まった。ドル円は半値戻しである104.15あたりまできれいに押し込んで、安値で張り付きのまま。
さて昨日はドルの高値攻めの後、ドル安になったという経緯もあり、ちょっとドルロングのシコリ具合がきになるところだ。今晩の米企業決算は、モルガンスタンレーとGEである。そしてマクロ指標では、住宅着工件数とミシガン大学の景況指数も出る。これらには是々非々で対応するしかないだろうが、やはりドルの一段安の方向にならば大きく動く可能性が高いと思われる。
経済指標のほうで振るわない数字が出て、アメリカの長期金利がいっそうの低下を促されるような局面となれば、積極的にドル売りで臨みたいところだ。株価の調整も起こりうることを考え合わせると、ドル円でショートに振っておきたいものである。当面のドル円のサポートは今年の半値である104.15あたりとなりそうだ。そこを下回ってきたら面白いのだが…。
日本時間 15時15分
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