■米ドル/円は103円台を回復できず…
みなさん、こんにちは。
今週(2月10日~)は、株価の回復に支えられ、値を戻した米ドル/円ですが、1月効果の影響もあり、上値は限定的。
103円台を回復できず、現時点(2月13日東京時間)では、102円台前半で推移しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■有名ヘッジファンドが日本株を売っている
前回のコラムでは、アベノミクスに業を煮やしたヘッジファンドのご紹介をしましたが、今週(2月10日~)は、有名なヘッジファンドが日本株を売っているという報道がマーケットで話題になりました
【参考記事】
●「フラジャイル・ファイブ」に要注意!ドル/円上昇に日本株の再上昇は不可欠!(2月6日、西原宏一)
「ソロス氏日本売りの噂」
アベノミクスに飽きた投機筋「ヘッジファンドのジョージ・ソロス氏が日本株を売り仕掛けている」――そんな噂が先週の海外市場では繰り返し話題になった。その話には「ダボスで安倍首相に会って、見限ったらしい」との尾ひれもついた
出所 日経新聞
実際にダボス会議(2014年1月22日~25日)の翌日から日本株と米ドル/円は急落しており、この報道の信憑性を高めています。

(出所:株マップ.com)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
■アベノミクスへの失望コメントも
次はジム・オニール氏のコメント。
「円安が進んだ昨年は楽だった。今年は簡単ではない。安倍晋三首相は第1の矢(の金融政策)は忘れることだ。これ以上の円の下落を、他国は受け入れない。第3の矢となる女性活用、労働供給力の強化、生産性の向上に真剣に取り組まねばならない。安倍氏は強い言葉こそ発しているが、実行する証拠がない」
出所 日経新聞
ジム・オニール氏はゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント前会長で、2012年後半にはアベノミクスを賞賛し、その後の米ドル/円の急騰を見事に予測したことでも有名です。
その彼が、最近アベノミクスへの失望のコメントをしています。
■日経平均は「三空踏み上げ」の形で戻しが弱い
上記のように欧米勢のアベノミクスに対する信頼が低下するにつれ、彼らの日本への投資意欲は大きく後退。今回の日本株の上昇局面でも、彼らの反応は冷淡。
逆にショートにしているというウワサも。
米ドル/円の上昇には、現時点で相関性の高い日本株の上昇が不可欠ですが、日経平均の日足は三空踏み上げ(※)の形になっており、戻しが弱い展開です。
(※編集部注:「三空踏み上げ」とは、一般的に上昇相場において、3営業日連続で窓を空けたチャートを指す。「三空踏み上げに売り向かえ」と言われ、天井を暗示する形状。この形状が現れた後、大きく売られる可能性が高いとされている)

(出所:株マップ.com)
■米ドル/円は100円割れの下落に警戒を!
米ドル/円も日足の基準線が位置している103.03円まで回復せず、本稿執筆時点では102.10円で上値の重い展開。
アベノミクスの戦略に具体性が示されず、欧米勢の日本に対する投資意欲が減退する中、米ドル/円の上値は依然として限定的。
日経平均も上値が徐々に重くなってきており、米ドル/円は100円割れの下落に警戒です。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
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