ECBの会合が終わって、ユーロの利下げは行われたものの、利下げは幅は予想よりも小さかった。また銀行に課された準備預金にマイナスの利息を適用するとしたのも、その効果のほどは時間がたってみないとわからない。
そこでユーロドルは1.3502までの安値まで突っ込んだものの、そこから150ポイント以上の急反発を演じ、アジア時間では前日のユーロドルのレンジの中で、その高値圏で張り付いたままだった。それだけユーロの買い戻し圧力が強まっているということだ。
金曜日の欧州序盤では、ユーロドルが上値攻めをやめて少し軟化。ユーロドルは1.3650を割りこんできた。それでもレベルとしては高い。金融緩和を期待してのユーロドルのレベルとしては高いと言わざるをえない。そのままマーケットはアメリカの雇用統計待ちに入った。
雇用統計は民間調査が悪かったので、あまり良い結果を期待されていない。多少、悪くても織り込み済みだという安心感からか、グローベックスでは米国株はまったく下がらず、高値圏で張り付いている。リスクフルの状態といってもいい。
私の作戦としては、やはりユーロドルに狙いをつけたい。前日のユーロドルの戻し高値である1.3672を大きく越えてくれば、ロングでついていきたいところ。下がった場合は、昨日の下値攻めのシコリもあるだろうから、よほどに大きく下がらないとフォローするのは苦しいだろうと思う。
そして結果は良いものであった。就業者数は21万人台であったし、失業率も6.3%であった。しかし株価はあまり動かず。雇用統計の歴史のなかで、最も動かなかったのではなかろうか。S&P指数は3ポイントほどしか上下しないし、日経先物は30円しか動かなかった。発表直後の反応としては、かなり値動きに乏しい。リスクの方面からは判断できないが、為替相場ではとりあえずドル安を攻めている力が強まった。
ドル円は102円台の前半を見たし、ユーロドルは前日の高値を攻め立てた。雇用統計が発表されてからの30分では、ドル円もユーロドルも30ポイントほどの値幅にとどまった。これでは私もちょっと手が出ずじまい。
このまま動かないのかと思って私は早々に寝てしまったが、ニューヨーク時間ではドル買いが強まる局面が目立ったようだ。米国株も小幅な値動きながらも、歴史的な最高値を更新してきたからであろう。株価はそのまま、高値引けしてもいる。その勢いをかってユーロ円は本日の朝がたに140円台に何度かは乗せたが、キープできず。
今週はイベントが少ないが、とくに前半は材料薄である。ファンダメンタルズの面からマーケットに影響を与えることは少ないだろう。よってテクニカルムーブがメインとなる。米国株の最高値の状況、米国債の利回りの上昇具合、それらを眺めながらのポジションテークとならざるをえない。
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