■雇用統計とドラギECB総裁の記者会見が同時刻!?
毎月一度の米雇用統計は、言わずと知れたビッグイベントですが、本日2014年7月3日(木)発表の米雇用統計は、いつもとちょっと違います。
明日7月4日(金)が米国独立記念日でマーケットが休場となるため、本来であれば第一金曜日の明日発表のところが、1日前倒しされ、本日7月3日(木)に発表となるのです。これだけなら、「ああ、なんだ前倒しね」で終わる話なのですが、それだけではありません。
なんと、こちらも月に一度のビッグイベント、ECB(欧州中央銀行)政策金利とわずか1時間足らずの差で同日発表になるのです! これは、珍しい~! いったいどうなることやら…。
しかも、米雇用統計が発表される21時30分は、政策金利発表後に行われる「ドラギECB総裁の記者会見」と同時刻!
米雇用統計とECB政策金利、ドラギECB総裁の記者会見…。これらのイベントがかち合うだけでもかなりのインパクトですが、本日は、米雇用統計、ドラギECB総裁記者会見と同じ21時30分に「米新規失業保険申請件数」と「米貿易収支」が発表されます。さらに23時には「米ISM非製造業景況指数」も発表予定です。
以下は、ザイFX!で毎営業日更新しているコンテンツ、カリスマFXブロガー羊飼いさんの「今日の為替はこれで動く!」に掲載している、「7月3日(木)の為替相場の注目材料」の表です。
各指標の注目度を表す指標ランクは、最上級の米経済指標を表す「SS」、その他の国の最上級を表す「◎」、そして「S」クラスではないものの、かなり注目度の高い米経済指標を表す「AA」や「A」が、ズラリと並んでいます。こんなに重要指標の発表が狭い時間帯に重なるのも、本当に珍しいですね…。
「動く、大きく動く…。乱高下するかも。その可能性は十二分にある!」…そんな心の準備をしておきたいところですが、欧州と米国のビッグイベントの発表が重なるとなると、もはやどの通貨ペアのチャートを見ていれば良いのやら、わからなくなりそうですね…。
■マイナス金利導入のECB、前哨戦好調の雇用統計
前回の理事会では、マイナス金利を発表したECB。今回の政策金利は据え置き予想ではありますが、やはり発表後のドラギECB総裁の記者会見には注目ですよ!
【参考記事】
●ECBのマイナス金利導入がFXにも影響! ユーロ/円買いスワップがマイナスの場合も
そして、米雇用統計にも注目! 昨日7月2日(水)に発表された雇用統計の前哨戦、「ADP雇用統計」が2012年11月以来となる高水準を記録しており、今回の米雇用統計も好結果が期待されるところです。
指標結果が良かったことで、7月2日(水)の海外時間は、対円や対豪ドルで特に、米ドル買いが進みましたね。
せっかくなので、ここで米雇用統計のデータをチェックしておきましょう。予想と前回数値は、以下のとおりです。
【米雇用統計】
・ 非農業部門雇用者数:予想 +21.5万人/前回 +21.7万人
・ 失業率:予想 6.3%/前回 6.3%
果たして、どんな結果になるのでしょうか? ここのところ、レンジ相場に入ってしまい、上にも下にもビクとも動かなかった米ドル/円…。本日のイベントをきっかけに、大きく動き始めるのか!? 注目しましょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
今夜21時30分前後は、めまぐるしくニュースが飛び交い、マーケットも激しく動きそうですので無理な取引は控えたいところですが、動向は見逃さずにチェックしておきましょう!
(ザイFX!編集部・向井友代)
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