昨日の欧州序盤では、ドル円は105円台の前半。金曜日の雇用統計の後に105.70まで上値攻めをし、失敗して104円台に沈んで、その後の戻りを試す過程であった。むろん、ドル円の上サイドにはオファーがびっしり置かれていることだろう。これをこなせるかどうかは、やはりユーロドルの下げというサポートも必要だろう。そのユーロドルは安いには安いのだが、下攻めをしているという感じではない。1.29台のミドルだ。
欧州市場ではスコットランドの住民投票の結果が、不安材料視されていた。初めて独立を唱えるほうが大勢を占める調査結果が出たからだ。欧州株は始まりから値を下げて軟調。リスク回避でもうちょっとクロス円も重くなるのかと思われたが、ユーロ円はかえって腰が強い。スピードこそないものの、チキチキと上がってきている。
ドル円も上値攻めを躊躇しているものの、クロス円の上昇で円売り圧力自体は高い。ドル円は下サイドを見ていたので、とても105.40とかのレベルを想定していなかった。ニューヨークオープンに近づいたころには、ドル円は105.40あたりまで上がってきた。よくぞここまで、という感じだ。
私はドル円の上サイドには興味がなかったので、昨日は早めに寝た。夜中に目を覚ましてPCの画面をのぞいたら、105.70をトライしている。週越しで全戻しとなっていた。見るとドル円だけが高い。ユーロドルはそれほども下がっていなかった。こうなるとマーケットから目が離せない。
今年の高値の105.70をブレークしてくるようだと、機械的に買っていかなくてはいけない。こんなに上がるなんて想像もしていなかったのだから、頭の回転を切り替える必要がある。30分ほどでドル円は105.70を越えてきた。私も飛び込んで買ってみた。105.78で。すぐにでもカット出来るように画面に張り付きだ。
ドル円が上方突破できたのは、やはりユーロドルの下げがともなったからだろう。今度はユーロドルも下げてきている。1.2900の心理的な節目でいったんはもんだものの、値動きは重い。すぐに1.28台に突入した。ドルの全面高である。ドル円もなんとか106円台まで乗せてきた。ここまではストップロスも巻き込んだのか、伸びる力も強かったが、106円乗せからはなかなか上がらない。
寝起きの私は短期勝負のつもりでもあるので、上がらなくなったものは売るしかない。106.00で逃げた。その後も朝方近くまで為替相場につきあったが、ドルの強い展開は変わらなかった。ニューヨーク市場はドルの高値引け。
さてそのドル高だが、今日のアジア時間でも高値をトライ。日本人がメインでやっているのだから、そもそも円売り圧力が強くなるのは仕方がないが、仲値決めが終わってからもドル円の上昇は続いた。106.30を越えて、しばらくは様子見の形となっている。
昨日のニューヨーク市場では米国株の下げが目立った。ニューヨーククローズまでにだいぶ戻したから話題にもなっていないが、ドル高が進んでいる局面で同時に債券安も進んでいた。つまりドル金利の上昇である。債券相場も株価も同時に下げる、つまりこれは金融相場の様相が強まったということである。今晩はイベントが少ないだけに、この債券と株価が同じ方向に動くという相場展開が続くのかどうかが要ウオッチだ。
具体的な早期利上げ論は全く出てきていないが、昨日のサンフランシスコ連銀のレポートを材料視する向きもあるようだ。金利の折返しポイントでもあるので、微妙なステージでもある。ニューヨークオープンでの挙動を確認してから、昨日と同じであればドルをロングにしていこうかと思う。ユーロドルでもドル円でもよい。
日本時間 16時30分
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