金曜日の欧州序盤ではドル円は118.80あたりで、どことなく119円台が重そうな感じ。何度か前日から119円台に乗せているのだが、やはり今年の高値近辺だということで逃げの売りも出てきやすいようだ。上値の重さを確認した後なので、ますます重く見える。しかし値幅が小さいので、私も突っ込んでショートにしていくことはしなかった。
そのいっぽうでユーロは、着実に重さを増している。前日は1.14台も見せていたのに、1.13台のミドルまで下がってきている。EUの財務相会議を控えているからだろうが、基本的にマーケットは楽観視している。欧米の株価は歴史的な最高値圏に張り付いたままだからだ。まったくリスク回避に動く形跡がない。ドイツは緊縮策を含まないギリシャの要求には反対だとしているが、何らかの妥協が図られてしかるべきという見方が主流なのだ。
そういう思いが強いだけに、ユーロのディップを売りこんでいくのも、またつらい。そうこうしているうちにユーロドルは1.13台の前半まで下がってきた。そして観測記事で「ドイツはギリシャのユーロ離脱も容認か」と流れると、ユーロはますます弱さを呈する。1.12台にも突入した。私もさすがに我慢できなくなって、1.12台から売ってみた。
安値圏に張り付いているのはかなり長い時間だった気もするが、それも安値は1.1280あたりまで。私も利食いできずで、同値付近で買い戻すことになった。私はそれでフテ寝してしまったが、とりあえずユーロの売り攻めに入るにしても、ちょっと遅すぎたという感じである。
ニューヨーククローズ間際になって、ギリシャ支援を4か月延長することで発表された。もちろん緊縮策については月曜に先述べなのだが、それで目先の危機は去ったということでマーケットはリスクテークの流れが強まった。米国株は歴史的な高値を超えてきて、ドル円もユーロドルも強く買い戻された。
さて週明けの今日はギリシャ政府からの回答が提出される。その中のドラスティックな歳出削減案とか含まれていないだろうというのがマーケットのコンセンサスである。だから市場全体としては先週末の4か月の支援延長で満足しているという感じだ。
まあ波乱はなさそうだが、高値警戒感の出ている米国株の価格調整があるかもしれない。それにツラレてのリスク回避はどのくらいまでか、それが今晩の注目点になってくるように思う。
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