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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ドイツ債の変調がユーロ反転の契機か、
引き続きユーロドルの押し目買い狙い

2015年05月01日(金)15:32公開 (2015年05月01日(金)15:32更新)
持田有紀子

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 今年に入って下げの続いていたユーロドルだったが、それの最大戻しは3月末に付けた1.1051までだった。それがアメリカのGDPが悪かったのを契機に、そのポイントをブレークしてきた。それまでは1.10台まで上がってきても、すぐに1.06台とか1.05台まで押し込まれてしまう展開が続いていた。反転して500ポイント級の下げを演じるのだから、相当に強いレンジスタンスだとみなせる。

 それがついに上抜けしてきたのだ。これはこれで重要である。今度はユーロドルの上昇トレンドに弾みがついてもよさそうだが、ここではやはり1.1051がネクスト下値のメドにもなろうというもの。つまり1.1051を割り込まない限り、押し目かいスタンスでいいのではないかということだ。

 そこで東京クローズ以降にユーロドルが1.11台を割り込んできた。ここで買うのは確かに怖い。前日につけた1.11台の後半までの上昇は短期的なストップロスが出ただけかもしれないし、しかもスピード調整を要しているようにも見える。単純にテクニカル的に攻めるからといって逆張りで臨むには苦しいところだ。流れに乗って売るのもいいが、ここはスモールで買い下がることにした。スモールにするというのはナンピン買いも想定してのこと。なぜならばどこで下げ止まるかは不明だからだ。最初からわかっていれば苦労はない。

 しかし目的は明確なので、ゲットアウトのポイントだけは事前にわかっている。1.1050で全部のポジションをカットするのだ。元のゾーンに戻ってしまえば、1.10台をロングで持ち続ける理由はまったくなくなるからだ。そこで1.1085と1.1065で少量ずつ買ってみることにした。結果としてはユーロドルの押しは1.1071までで、私は1.1085でしか買えなかった。これはこれでよいのである。

 1.1065が買えないということは、下がっていない、要するに自分の最初のロングポジションが生きているということだからだ。問題はポジション量が小さいということ。ある程度、利が乗ってくれば買い増しを考えてもいい。でも上げの勢いが鈍いのであれば、一度は利食い売りをおこなってもよいだろう。どちらにしても後はマーケット次第なのである。

 欧州序盤ではユーロ買いが活発化。ユーロポンドもユーロ円もすごい勢いで上がってきた。私も安心感を得て、1.1150テイクンで買い増した。目の前で1.12台にも乗せてきた。1.1220で一瞬止まったような感じもあって、その辺でいったんは利食い。前日の高値も抜けてきてもいたので、買い戻しが急がれるところ。このステージでは1.12台の中盤まで上がったが、ここからの反転・下落の激しかった。

 ユーロドルは1.11台のミドルまで約100ポイントも下がって、その後も上下動が激しい。おまけに1.11台の前半まで下がってくる始末。こうなると普通の神経では1.11台のユーロドルは手が出にくい。1.11台の前半まで下がってもきたので、ここはもう一度、1.10台まで待っての押し目かい作戦でじっくり行くしかないかと思われた。私はビッドを出して置いたのだが、さすがに1.10台のディップはなかった。

 ニューヨーク時間ではユーロ高がより鮮明になった。ユーロドルは1.12台まで戻しきって、しかも欧州時間での高値をも超えてきたりしている。ユーロポンドは150ポイント上がり、ユーロ円は200ポイントも上がった。やはり水曜日からのドイツ債の変調がすべてを狂わせ始めたのかもしれない。

 今晩もユーロの上昇に構えたい。アジア時間では落ち着いているが、またチョッピーに動き出すものと思われる。すでに買い場はかなり上がってきていて、1.11台の後半では買いゾーンになっているのかもしれない。


日本時間 15時10分
 


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