■米雇用統計がどうあれ、米ドル/円は底割れ回避か
ドルインデックスが反落を続ける中、米ドル/円が保ち合いを維持しているがゆえに、ユーロ/円、英ポンド/円の強さが目立つ。
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特に英ポンド/円は、英選挙情勢を反映し、英ポンド/米ドルの切り返しとリンクした形で2月高値を突破し、前回のコラムで指摘した187円の上値ターゲットに一段と近づいてきた。
【参考記事】
●ユーロ/ドルの下落トレンド転換判断は早計。ドル/円はいよいよ三角保ち合い上放れか(2015年5月1日、陳満咲杜)
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選挙の最終結果、また、本日(5月8日)の米雇用統計次第で、市場がまた波乱となってもおかしくないが、円買い基調は当面遠のいたと言える。
もっとも、たびたび指摘してきたように、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)経由の影響を考えると、ドルインデックスがブル(上昇)基調を保った上でスピード調整を行っている間は、米ドル/円の底堅さにつながりやすいから、今はまさにそのような市況だと思う。
本日(5月8日)の米雇用統計の影響を考慮しても、基本的には米ドル/円は底割れを回避でき、上放れの公算が高いとみる。
■ドルインデックスの反落はあくまでスピード調整
言うまでもないが、ドルインデックスのメイン基調も重要だ。
3月高値を起点とした反落波の値幅が拡大されている足元では、米ドル高のトレンドがすでに転換されたのでは…といった見方も浮上しているが、米金融政策が規定路線どおり進んでいる以上、米ドル高トレンドの早期終焉といったシナリオ自体、かなりリスクの高い判断だと思う。
言い換えれば、3月高値からの反落は、あくまで米ドル高に対するスピード調整と見なした方が無難だ。
(出所:米国FXCM)
今晩(5月8日)の米雇用統計次第で、利上げ時期に関する思惑はまたくすぶるが、利上げ路線が変わらない限り、それは時間の問題であり、FRB(米連邦準備制度理事会)の出口政策は、すでに実施されているという事実も変わらない。
また、足元まで米ドル全体の反落の値幅が拡大している原因は、米ドル自体の問題のみではなく、諸外貨サイドの要素も重なったところが大きい。
ユーロサイドでは、ギリシャ問題の先送りや…
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