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ドルインデックスはメインレジスタンスラインをブレイク、
場合によっては大幅な米ドル高も!
米ドル全体の切り返しが続いている。7月に入って以降、ドルインデックスはじわじわ上がり、値幅こそ限定的だったが、日足では連続した陽線を形成、米ドルのショート筋によって、一番「居心地の悪い」地合いになっているようだ。
切り返し自体のモメンタムは決して強くないものの、はっきりした形でメインレジスタンスラインをブレイクし、米ドルのショート筋は難しい判断を迫られていると思われる。

(出所:TradingView)
なにしろ、1月末から形成されてきたメインレジスタンスラインであっただけに、突破されること自体が大きな意味合いを持ち、場合によっては大幅な米ドル高につながりかねない、と思うからだ。
さらに、メイントレンドをブレイクした後、7月15日(火)のローソク足(下記チャートの1)は典型的な「強気スパイクロー&リバーサル」のサインを点灯、7月以降のサポートラインを確認してから再度高値を更新していたので、米ドルの切り返しが堅調であることを示唆していた。

(出所:TradingView)
ところが、翌日(7月16日、上記チャートの2)は波乱となった。それはまた、トランプ氏の「TACO(※)」があったからだ。
(※編集部注:TACOとは「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビって撤回する)」の頭文字をとった略語。英FT(フィナンシャル・タイムズ)のコラムニスト、ロバート・アームストロング氏が「TACO理論」として考案した)
トランプ氏はFRB(米連邦準備制度理事会)議長解任の可能性を示し、一時の米ドル売りを招いたが、その後まもなく発言を修正。自ら「その可能性が低い」と言い放った。
マーケットも慣れているというか、当日(7月16日)は陰線引けであったものの、「スパイクロー」のローソク足をもって再度サポートラインを確認し、昨日(7月17日)の高値再更新につながったというわけだ。
言ってみれば、トランプ氏の「TACO」があったからこそ、トレンドの継続を確認できたうえ、途中の調整も果たしたから、より「健全な」切り返しをもたらす可能性が大きい。
このあたりの認識は、米国株の史上最高値更新(S&P500やナスダック、ナスダック100など)の構造とそっくりなので、トランプ氏の「TACO」は市場関係者にとって、大歓迎の材料だと思う。
米ドル/円の150円の節目打診が、単なる通過点になる可能性も!
再び高値更新があれば、強いモメンタムを伴う上昇になりやすい
同じ理屈で言えば、7月16日(水)における米ドル/円の波乱を大袈裟に解釈しなくてもよい。大きなレンジに対するブレイクがこれから本格化していくなら、150円の節目打診があっても単なる通過点になるだろう。

(出所:TradingView)
なにしろ、同日トランプ氏の「TACO」があったから、大きな陰線自体はブレイクの失敗として解釈できない。
さらに、6月23日(月)のローソク足(上記チャートの1)が示した「スパイクハイ」の下落転換サインを完全に否定したわけなので、これから一段と上値余地を拡大しやすいかと推測される。
ちなみに、7月16日(水)の大陰線は、前後の陽線より値幅が大きかったから、前に対して「アウトサイド」、後ろに対して「インサイド」の関係を兼ねているため、再度、高値更新があれば、往々にして強いモメンタムを伴う上昇になりやすい。皆さんの想定より早く150円の大台を乗せていく、という可能性が十分あり得る。
参院選の結果がどうであれ、結果的に日本株は買われていく!
円安の進行があれば「日本売り」ではなく「日本買い」とみる
最後に、米ドル高・円安の基調が鮮明になってくれば、いろんな後解釈が付いてくるのも常である。参議院選挙を控え、与党の敗北があれば、「日本売りの再来」とあおるセンセイも大勢いるが、それが大きな勘違いだと言っておきたい。
参議院選の結果がどうであれ、また一時的な波乱がどうであれ、結果的には日本株は買われていくので、円安の進行があれば、それは「日本売り」ではなく、むしろ「日本買い」の要素になる、と強調したい。市況はいかに。
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