■1995年当時と似ている! 円安トレンドはまだまだ続くかも
今回はどうでしょうか?
まず、安倍政権は、日銀に大胆な金融緩和を実施させました。
それと合わせて、年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFの改革を行い、株式や海外のリスク資産に積極投資をさせてきました。
それに合わせる形で、国家公務員共済、地方公務員共済、私立学校共済、ゆうちょ、かんぽなどがリスク資産への投資をどんどん推進しています。この手法は、1995年の時に似ていると感じないでしょうか?
そうであれば、今回の円安トレンドがまだ続く可能性は十分あるわけです。
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あとは、政治サイドから牽制がいつ頃出てくるかでありますが、今のところは静観しているようです。
それを感じさせるのは、先週5月27日(木)~29日(金)に独ドレスデンで開催されたG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)での麻生副総理兼財務金融相の記者会見です。
そのやり取りをご紹介しておきます。
【麻生大臣記者会見(5月28日)の概要抜粋】
問)為替相場でドル高が進んでいますけれども、今日の議論で為替の話が出たのでしょうか。
答)ありません。
問)円安が進んで12年ぶりの安値まで来ています。これが日本経済に与える影響は良い面と悪い面の両面あると思うのですが、さらに円安が進んだ場合の日本経済への影響についてはどのように見てらっしゃるのでしょうか。
答)足元の円安方向に、この数日間をみれば、荒い動きがあると私どもも見ておりますけども、市場の動きを今後とも注意深く見ていきたいと思っています。
問)為替について、日本への影響ということなのですけれども、円安が急激に進んだ場合は、国内でいうと物価の上昇があると思うのですが、やはり家計への圧迫が出てくると思うのですけれども、こうした急激な動きになった場合の大臣のお考えはいかがでしょうか。ルー財務長官との間で、為替について意見が交わされたという報道があるのですけれども、どのような意見が交わされたか明らかにできることがありましたらお願いします。
答)少なくとも為替等の話、アメリカとの話について、その内容を話すつもりはありません。相手側が話した内容を発言しないことになっているのだから、何を話したかを言うことはありません。それから基本的に、為替については、G7やG20声明でこれまでコミットメントしていますので、それを再確認したということです。
(出所:財務省)
米ドル/円の125円前後の動きを見ながら、紹介した記者会見内容を今後の展開を予想する手掛かりとしていきたいと思います。
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