金曜日はアメリカの雇用統計だった。発表の直前までにドル円は124.80あたりまで戻しきって、完全に125円台を視野に入れてきた。前回に125円台に触った後の調整で123円台まで沈んだことの分を、ほぼすべて取り戻したことになる。ユーロ円はアジア時間で140円台の後半まで上昇したが、ドル買いの流れのなかでユーロドルも下げてきたのでユーロ円もツラレ安。
雇用統計の結果はたいへん良いものであった。就業者数は28万人の増加。これは予想の22万人から23万人の増加だったのを、大きく上回る。そして失業率こそ5.5%と悪化はしたものの、平均時給が上昇していた。これでマーケット全体は利上げが確実に年内に行われるものだと解釈して、ドル金利が短期も長期も上昇した。
この反応で為替相場ではドルが急上昇。ユーロドルは200ポイントも大幅に下げ、ドル円は125円台に乗せた後は買い戻しのストップロスを誘発。125.50を簡単に超えてきた。このスピードは最近になかったほどである。それほど雇用統計の結果がサプライズだったということだ。
私も22時半までは何度かドル円かユーロドルでドルロングに構えたが、最初の10分で動いた後は値動きが緩慢になった。大きな揺り戻しもなく、実に面白くない展開となった。私もとりあえずポジションを閉じて米国株の動向を見守ることにした。
先に大きく動く相場を目にしてしまったせいか、22時半以降の値動きは実に鈍いものだった。ドル円は高値張り付きで、ユーロドルは1.10台に突っ込んでいたのが1.11台まで戻してきて、ともに小動きとなった。もう途中で完全に寝てしまったが、朝まで同じような調子だったようだ。
今週はマーケットのイベントが少ない。しかし注意すべき項目は先週と変わらずに存在する。ひとつはギリシャ問題であり、6月分の借入れ返済の行方である。もうひとつは債券相場の動向。ドイツ債を中心に米国債までもが急落を演じたりして、マーケットに不安定さを増している。債券相場の下落はリスク回避を誘うことは変わりがない。
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