昨日のアジア時間ではFOMCの結果を受けて、ドル安の流れが鮮明になった。ドル円は122円台まで沈み込んできた。それほども声明文の中身がハト派的に過ぎたとも思えないが、それでも利上げ時期を明示しなかったことで利上げ観測はちょっとだけ遠のいた。
ドル円が下がってきて122円台まで来ると意識されるのは、先週に黒田発言で下がった水準だ。122.46まで下げているので、そこが意識される。もしくは重要視されるであろうと予想される。これは重要なテクニカルポイントである。つまりそのちょっと手前では強烈な買いインタレストが存在するはずだと想像できる場所だということだ。
どういう人が買いたいと考えるのかというと、まず第一にこれから買いたいなと考えている人だ。そういう場合は最近の押し目を調べて、どこまで待つことができるのかを見ているはずだからだ。次にすでにショートポジションを持っている人たちだ。利食い損ねているならばなおさらのことで、短期的に作ったポジションの利食いの目安となる。現実にあったレベルなのだから、目標としても不思議はない。
最後に先週に安いところをたたいて売りこんでしまった人たち。要するにシコリを抱えている人々である。確かに124円台まで戻しているのだからほとんどのショートは切れているはずなのだが、それでも我慢して持ちかかえていたプレーヤーにとっては、絶好の逃げ場だと感じるだろう。しかも完全に自分のコストまで待つことはしないだろうし、ヤレヤレ感で多少の損切りとなっても我慢することになるのが容易に想像される。
そういうわけで122円台のミドルは要注意ゾーンだ。122円台の後半から始まった欧州市場だが、私も122.50でビッドして待つ。いうまでもなく122.45以下でロスカットだ。あまり押し目が浅いようだと、若干高くても買っていく勇気も必要だろう。構えていたが、押しは122.55あたりまでで私のビッドは来なかった。
やはりみんな同じようなことを考えているのだろうか。私は追いかけて買いにいったが、122.64だった。これで122.45でストップ注文だけをプレースしておく。後はマーケット次第だが、ドル円は相当に重い。なかなかに上がらない。ニューヨーク待ちというところか。
アメリカの経済指標が出て、その瞬間にドル円は122.48まで下がった。私のストップロスはギリギリセーフで、すぐに122.70近くまで反発。相当に下値のメドが気にかけられているようだ。そしてフィリー指数の景況感で、ようやくドル買いとなった。123円台にも戻してきたし、日付も変わる頃だったので、ひとます利食い売りをした。
テクニカルポイントだが、ユーロドルでも同じようなことが言える。ユーロドルは1.04台まで突っ込んだ後の戻しが1.1466である。5月の15日につけたものである。そして昨日の高値は1.1435までだったが、これも戻し高値を意識した動きといえよう。この二つのドル安のポイントを意識してのトレードが、もうしばらく続きそうだ。
日本時間 15時30分
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