金曜日は雇用統計だった。先日のADPの民間調査が良かったせいもあり、雇用統計も良いものが出てくるだろうという期待が高まっていた。そしていつものパターンと同じで、21時半の発表の直前までリスクテークが進んだ。グロベックスの米国株も欧州序盤からは値を徐々に切り上げてきて、高値圏で張り付き。
それに歩調を合わせるようにドルも全面高で推移。ドル円は120円ちょうどを挟んでの動きだったものが、120.40あたりまで上昇してきて指標を迎えた。私としても雇用統計が良いだろうと想像している。しかしすでにマーケットはそれを織り込んで動いているので、ここからドルロングで参戦しても効率が悪そうだ。ポジションを張るんだったら、悪い場合のほうにベットしたほうが面白いに決まっている。
そこで自分の思惑とは裏腹に、ドル円を売ってみるとことにした。120.36でショートにした。もちろんマーケットの流れや市場のコンセンサスに逆らっているので、ストップロスはタイトなものにする。たぶん統計の結果を調べている時間はないだろう。もう値動きが直前の高値を超えてくるようだと、きっぱりあきらめていることにする。つまり120.50アッパーでは完全にゲットアウトするつもり。
そして結果は悪かった。就業者数は20万の増加が見込まれていたのだが、14万人台にとどまった。平均時給も低くて、伸びはゼロだった。この結果を確かめる前にグローベックスでの米国株は急落。そしてドル円も119円台のミドルをも触ってきたのだから、結果は相当に悪かったものだろうと容易に想像がついた。そこで早速、119.10で利食い注文を置いた。やはりここ最近のドル円のコアレンジの底値近くだと思ったからである。
利食いの買い戻しはダンになった。最初の差し込みではドル円は118.96まで。ちょっと戻して119円台の前半でステイしていたが、いかにも重い。119.10で買い戻しているのに、わざわざ119.20とかで売り直すというのもだが、戻らないものは仕方がない。またドル円をショートにしていった。ドル円の値動きだけでなく、株価も注視。株価が切り返してくるようだと、リスクオフの理由がなくなるからだ。
株価はかなり深押ししているので、これが巻き返すのはかなり困難だろうと思われた。いちばん恐ろしいのは、これで年内利上げの思惑は完全に吹っ飛んだということで、金融相場的に株価上昇に転ずるのではないかということだった。
私はドル円のポジションをクローズして早めに寝てしまったが、夜中に株価の巻き返しが起こっていた。やはり利上げのあるなしを気にしてのことらしい。ものの見事に米国株は全戻ししている。それにツラレてドルも全面高になって、ドル円は120円台まで値を戻している。
さて今週はイベントが少ない。日銀の会合があるので、その手前で追加緩和があるのかないのかくらいが話題になる程度であろう。やはり関心は雇用統計の消化具合であろう。金曜日の株価の戻しが正しかったのかどうか。それを見極める週になりそうだ。
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