昨日は欧州序盤からドル買いが入った。特にドルを買い進んでいくような材料はない。今週になっていよいよECBに金利会合が近付いてきて、ユーロの追加緩和が何かしら出てくるのではないかという見方と恐れから、ユーロを売っておいてドルを買っておくという行動を強いられているのだろう。
アメリカの金利会合はまだ先だが、ドルのほうは12月利上げをほぼ完全にあるものとして織り込んでもいる。ユーロドルはいちばん下げやすい条件がそろっているのだ。
またユーロドルは半年ぶりの安値圏で張り付いており、需給的にも売りが出やすい局面である。そしてテクニカル的にも今年の最安値である1.04台の中盤までは、もう100ポイントほどしかないという距離的な近さも起因している。
そういうわけで短期筋やスペック連中のいうものによるユーロドルの売りが出やすい状況となっている。ドル高になるにツラレて、ドル円も堅調な地合いを維持いているといったところだ。
私としてもドルブルなのだが、やはりユーロドルのほうが攻めやすい。昨日も1.0550あたりを割り込んでくれば面白いのになぁと思って見ていたのだが、ニューヨーク時間に至るまで割れることはなかった。
アメリカの経済指標では悪いものが並んだが、あまりドル安にもならず。むしろ米国株がオープンするとすぐにドル買いが入ってきた。ドル円は123.30あたりまで上昇し、ユーロドルも下攻め。しかし1.0560あたりで止められてしまう。
ドルは高いほうを攻めている割には、ユーロドルは一日を通じても50ポイントも動かなかった。ずっと1.05台でふん詰まっている。でも安値張り付きのままなのでだから、下向きのパワーを残したままなのだろう。
今日は朝イチに出た日本の設備投資が予想以上だったので、リスクテークでアジア時間を過ごした。中国の景況指数はマチマチで、明確な判断材料にはならなかった。
ドル円は123円台からスリップし、50ポイントほど下げたが、ユーロドルは依然として1.05台のまま。後は夜の経済指標を待つしかないが、明日からのほうが重要な経済イベントを控えているため、動きは鈍いかもしれない。
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