■センチメント悪化を改善するには各国の協調が必要
こうしたセンチメントの悪化を改善するには、本邦当局の単独介入という一時的な措置ではなく、各国の協調が必要です。
この点において、2月26日(金)~27日(土)に上海で開催されるG20(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)に注目が集まっています。
しかし今回、当局が死守しようとしていた重要なポイントが一度決壊していることから、マーケットの報道も下記のようにリスクオフのコメントが多数。
●ジム・ロジャーズも警鐘 戻り相場の限界点と「3月10日大暴落」説
●「現状は2007年より悪い」まもなく再来する世界経済危機シナリオ-OECD要人
●「2016年2月19日、米ドルは完全崩壊する」元連邦議会議員ロン・ポールの予言
加えて、今回の急速な「株安・円高」を引き起こしたのがSQ前後のタイミングでもあったため、来月(3月)のSQが無事乗り切れるかも不安視されています。
■今後のカギを握るのはNYダウの動向
そして、一番の注目が、米国株の動向。昨年(2015年)のチャイナショック時は、NYダウが1万7000ドルを割り込んだことが、リスクオフを加速させました。
(出所:CQG)
今回の急落は「日本株と米ドル/円」が急落したわりに、本丸であるNYダウが下げきれないため、さらなる急落を避けられています。
先週(2月8日~)のNYダウはザラ場では200週移動平均線を割り込んだものの、チャイナショック安値である1万5370ドルは死守したことで、今週(2月15日~)は大きく反発。2月17日(水)は1万6453ドルまで反発し、引けています。
(出所 CQG)
本丸であるNYダウが安定していれば、「日本株・米ドル/円だけ続落」という流れは続かないのですが、仮にNYダウが、昨年(2015年)のチャイナショック時の安値を割り込むようだと、昨年(2015年)同様、マーケットが大きく動揺する可能性が高いため、注目が集まっています。
リスクオン、リスクオフのカギを握るNYダウの動向に注目です。
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