マーケットがリスクテーク一色になる中、ドル円とユーロ円のメクリ上がりが鮮明になる状態で、昨日の欧州時間は始まった。経済イベントはなく、ニューヨーク序盤のADP待ちなのだが、ドル円やユーロ円の買いが続く。
短期筋のトレンドフォローがメインなのだろうが、むろんここ1,2週間でたまったショートカバーも含んでいる。しかしドル円では依然として111円から114円台までのレンジの範囲内にあり、114円台からロングにしていくのは割が合わなそうに見える。だから私もここからはロングでついていくのにためらいがある。
一方でユーロ円は、やはり125円ちょうどを割り込んできたのが、その後のクロス円の下げの原因をなしている。だから戻ってきても125円ちょうど近辺はかなりの抵抗が想像される。したがってユーロ円も124円台まで上がってきたといって、そこから買い進んでいくのは分が悪く見えてしまうのは、テクニカル面からの要請である。
ADP雇用指数では就業者数が21万人台の増加となり、予想を大きく上回った。これで金曜日の雇用統計も同じように良いのだろうという観測もたって、発表直後にはドルが急上昇する局面もあった。しかしこれで3月FOMCでは利上げは避けられなくなったのも事実であり、それはリスク資産にとって逆風である。
実際に米国株が始まってみると、いかにも重い値動きだ。利上げを意識した展開にならざるをえず、前日の大幅上昇にも関わらず、株価は鈍い動きに徹した。
ドル円も上昇の勢いを完全になくしてしまい、かえってリスク回避の行動が強まることとなった。ドル円は114円台の中盤まで上げていたのだが、そこから1円幅以上の下落を演じることとなった。やはりドル円の114円台は買ってはいけないのだろう。
今日になってドル円は再び買い上げられている。明日の雇用統計まではレンジワークが続きそうだ。ドル円は113円台から114円台までで行ったり来たりという感じである。
私としても明日までは体力温存ということで手を出したくはないが、そのレンジの両端に近付いてきたら、逆張りでポジションを作ってみたいと考えている。
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