昨日はアジア時間ではドル円はさっぱりで、まったく日本人による積極的な買いが入らなかった。ドル円はおおむね107円台だけで推移し、すなわち安値圏での張り付きであった。日本人が安いところを買ってこないのは、今月に入ってからの特徴でもある。
とくに4月というのはただでさえ新年度のフレッシュマネーだとかいう理由をこじつけて、ドル円を買ってくるものである。しかるにマーケット全体もリスクオンになりやすいものだ。夜の間ならばわかるのだが、昼間からドル円がゆるいとなると、警戒心はますます強まるばかりである。
もう一つの顕著な傾向は、欧州序盤の動きがその後の海外市場を支配するということである。ドル円が切り返し始めたならば、そうしたドル円の買いはニューヨーク時間まで継続するということ。
だから相場の入りを探るには、欧州序盤での挙動を見逃してはいけない。アジア時間が下げていたならば、そのままズルズルと下げて欧州序盤を迎えるのか、それとも反発して上昇に向かうのか。
昨日の欧州序盤ではドル円は切り返した。ドル円は108円台に乗せてもきたので、ここで私も108.08でロングにしてみた。私自身があまりドル円をブルに感じていないので、臨時ニワカの域を出ないと見ている。だからそんなに大きな上げ幅を臨んではいない。何の苦もなく、10ポイントでも取れればいいのである。一種のトレンドフォローのような感じである。
ニューヨーク勢の参入まではドル円はなかなかに腰の強い様相を見せた。ドル円は108円ちょうどを割り込むことはなく、108.40あたりまで上昇。しかし米国株がスタートする頃になると、やや下げのスピードが速くなってきた。108円ちょうど割れまで我慢したいところだったが、ドルロングはやはり気持ち悪い。
なんとか飛び乗って売ってポジションをスクエアに戻したが、3時間以上、ポジションをホールドした割には、利幅の少ないトレードであった。その後、ニューヨーク時間ではドル円は108円ちょうどをはさんだ小さな動きにとどまった。
今日はマーケットの材料は少ない。だから値幅は小さいものとなりそうだが、原油相場に注意したい。最近は下値不安が少なくなったせいで話題に取り上げられることも減ったが、昨日は原油価格が40ドル台まで戻してきている。
これは17日に石油生産の凍結協議に期待が集まっているからだろう。しかしこの会合には楽観視は許されない。関係者の発言などで原油価格が大きく振れるかもしれず、それにしたがってリスク相場のあり方も変化するので、要注意である。
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