昨日はアジア時間でドル円がやや軟化。先週末の買い過ぎの反省も出たのだろう。緩和観測といっても、あくまでも「議論する可能性あり」という程度のものである。現実には貸出金利をマイナスにするためには、高いハードルがたくさん並んでいる。
本当に実現するのかという現実身のなさが、週明けのマーケットをリードした。このままポジション調整が続いて、いったいどこまで下値押しするのか。それが海外市場での注目点となった。
欧州序盤ではドル円は111円台の前半。すでに111円台の後半はちょっとやり過ぎだったかな、という見方が広がっている。もう戻り売りを仕掛けようにも、戻りそうもない。下値攻めをしてみても結局は、そこは浅いのかもしれないが、やはりここはドル円を売っておくべきだろう。
そう考えて私もドル円を111.22で売っていった。戻らないからと考えているのは自分勝手な思い込みなので、アゲインストに行った場合には15ポイントでカットすることを忘れないようにしたい。
ニューヨーク勢もドル売りで参戦したようだ。ドル円はようやく111円ちょうどを下回ってきた。欧州の景況感が悪かったので、欧州株が安い。そのためのリスク回避の一面もある。そして44ドル台まで値を伸ばしてきていた原油価格も反落。
イランが公表したところによると、5月末までに石油生産を制裁前の水準まで戻すというのだ。原油価格の下落はますますマーケットからリスク許容度を奪う。それでユーロ円の下げを伴って、ドル円の下落となったようだ。
しかしすぐにドル円は111円台まで戻してきた。110.85あたりまで差し込んだが、そのあたりが当面の底かと多くのプレーヤーも感じているのかもしれない。ショートカバーが大きく入る前に、私も買い戻した。その後のニューヨーク時間では為替相場の動きは緩慢。すでにFOMCの結果待ちの様子見の態勢に入ったものと見える。
今夜からFOMCが始まる。結果が出るのは次の日だが、FOMC自体はあまり期待がされていなくても、木曜日に日銀の金利会合があるだけに無視できない状況となっている。すでにドル円や日本株が追加緩和の期待だけで反応してしまった分だけ、現実に日銀がアクションを起こさないと恐ろしいことになる。
果たしてアメリカも日本の行動をフォローするようなことをやったり言ったりしてくれるのかどうか。そこが注目されているが、今夜に限っては様子見がさらに強まるかもしれない。
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