昨日はアジア時間でドル円が102円台から滑り落ちて、101円台に突入。先週が102円台から103円台で落ち着いていたものだから、久しぶりに緊張を迫られるレベルに来たという感じだ。
そして3連休を明けた米国勢も戻ってくるので、マーケットも厚くなるのが期待できる。欧州序盤では101円台のミドルまで押し込まれてきていた。私もドル円の売り態勢のまま、時間を過ごしていた。しかしもう102円台には戻らない。
ECBがイタリアの民間銀行に不良債権の圧縮を求めているという報道が流れた。イギリスの次はオランダかイタリアかと見られていたこともあって、マーケットは大いに揺らいだ。とくに先週から質への逃避が進んでいた債券相場が一段高となった。
欧州債も米国債も高い。すなわち長期金利の低下である。そしてポンド安も市場不安に拍車をかけた。いくつかのイギリスの不動産ファンドが解約停止となったのだ。ポンドは全面安となって、しかるにクロス円も全面安。私もちょこちょことユーロ円を売ってみては、15ポイントほど取れたら買い戻すをしていた。
しかし見ている値段はポンド円である。ポンド円の下げが止まったら、その時点でユーロ円のショートもクローズするのである。下げ始めたら、またユーロ円を売ってみる。その繰り返しである。
ニューヨーク時間になると長期金利の低下はさらに顕著になって、10年ものの利回りはついに歴史的な低水準にまで至った。1.35%台というのは過去にないレベル。つまりマーケットでは恐ろしいことが起こっている、もしくは起ころうとしていることをプライスから認識しないといけないところまできているのだ。
もう足元のRRBよる12月利上げなどは、完全に吹き飛んでいる。来年の6月でも困難であろうというような動きだ。このまままた利下げに入るのではないかというのが、金利市場での動きである。
でもそれに呼応してドルの全面安になることはなかった。どちらかというとリスク回避のほうが強く出て、円の全面高となった。ユーロ円もポンド円もみんな安い。しかし下がったといっても米国株などは休み明けだというのに、あんまり下がっていない。
下げ余地のたくさんある米国株が本気で下げ始めたら、もうひとパニックありそうである。今晩も経済指標が重視されることはなく、ポンドの行方と欧州の情勢が要ウオッチとなる。
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