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太田忠
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

原油の減産合意への期待でリスクオン、
潮目変わるか円相場キープウォッチ

2016年08月12日(金)15:05公開 (2016年08月12日(金)15:05更新)
持田有紀子

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 昨日は日本がお休み。マーケットには注目すべきイベントもなかった。しかし海外市場ではドルが全面高となって、ドル円は102円台まで戻す局面もあった。アジア時間にドル円は何度も安値攻めし、100円台への突入を試みていたので、その分の買い戻しもかさんだのだろう。

 あと原油価格が3ドル弱ほども大きく上がったのが、マーケットに安心感を与えたようである。実に小幅な値動きしかしていないものの、米国株も終値ベースでは歴史的な高値を更新してきている。それらの原因によってマーケット全体がリスクオンとなって、ドル円も上昇を余儀なくされた感じだった。そういう環境の中でドル円を進んで売りこんでくる人はいない。

 昨日は原油相場が上がったのが唯一のトピックみたいなものだったが、41ドル台から43ドル台まで戻ったのがそんなにリスク許容度の回復としょうして喜ばしいものなのか。以前は60ドル割れでも50ドル割れでも、リスク許容度が減退して困ったものだとされたものだ。

 昨日は原油生産の量的規制が前進しそうだということで原油相場は切り返したが、その前日には7月の生産量が過去最大だと報告されている。これはサウジアラビアに限ったことではなく、イランについても同じである。

 イランはようやく原油生産の規模が制裁前の水準まで回復してきたようだし、これで生産能力いっぱいまで生産しているということだ。5月のOPEC会合で合意できなかったが、今ならば合意の可能性も出てきたということだ。

 生産量を増加させて、その上で明日からは現状の水準をこえないように、と規制するのは、国際社会の中では常套手段である。自分のところだけが割を食わないように運んでいるだけだ。これは隣国に侵略しておいて、それを既成事実として後は平和を主張するようなものである。しかるに今年の世界石油生産は過去最大になることが考えられる。

 そして原油の在庫量も過去最大となるだろう。市場でのダブつき感は、遅かれ早かれ価格を押し下げる。いつ原油価格の下落が原因となって、世界的なリスクオフに変わるかもしれないのだ。しかもかなり深刻に。このことを念頭に入れておかないといけない。

 今日は日本株のSQ値の決定だった。ここ最近のSQでは、それが通過するとそれまでの流れが反転してしまうというパターンが続いている。前回の7月物のときはBREXITの後だっただけに、日経先物のSQ値は15000円台の前半という安いところでついてしまった。それに比べて現状は2000円も高い。

 ここで株価が反転して下落に向かうかどうかは、相場に聞いてみるしかないのだが、パターン通りになって悔しい思いをするのは嫌だから、102円台に乗せたところでドル円をスモール諸だけショートにしてみた。あくまでもパターンに乗っかったトレードのつもりなので、102.30あたりを超えてきたら、あっさりとあきらめるつもり。

日本時間 15時00分

 

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