昨日は中国の貿易収支がマーケットの最大の関心事となった。発表された内容では輸出が急減。これはGDP統計にも影響を与えるのは必至だ。それで中国経済のスローダウンが意識される展開となった。
ドル円は104.62まで高値追いをしていたのだが、昼過ぎからは反転・下落となった。ほぼ1円ほど下がったところで、ようやく止まったという感じだ。ちょっと目先はドル円をロング攻めする雰囲気ではなくなった。
海外市場での受け取り方も気になるところで、欧州株も小安い中、ドル円も再び安値攻め。米国株も大きく下げて始まった。私もニューヨーク勢の参入とともにドル円をショートで何度か攻めたが、なかなかに103円台のミドルは固かった。
企業決算が続いている米国株だが、次第に切り返してきた。デルタ航空が強気のガイダンスを公表したためとされている。株価の底割れは回避され、市場全体にリスク許容度が回復してきた。
今晩はアメリカで重要な経済イベントが並んでいる。小売売上高がもっとも注目されているが、これが悪いと12月の利上げに黄色信号がともることになる。それはドル安、そして株安をも促すだろう。
またミクロ指標ではシティ銀やJPモルガン、ウェルズ・ファーゴといった大手金融の決算発表を控えている。米国株は続落こそしないものの、先週から明らかに調整モードに入っているようだ。
だからリスクオフになり切れていない現状の為替相場には注意を要するだろう。ドル円が上がってきても、高いところを勢いだけでつまむのは避けたいところだ。
なおイエレン議長がトークするが、タイトルが金融政策と直接には関係がないということなので、気をつけてはおきたいが、マーケットにはインパクトはないものと思われる。やはり市場の関心として、中国はこれで大丈夫なのかの一点に集まるだろう。
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