■ユーロ/米ドルには当然反対方向のサインが
当然のように、ユーロ/米ドルの場合、反対の方向を示すサインが点灯している。3月27日(月)の高値トライで、一時2月高値や2016年12月高値をブレイクしたものの、一転して大きく反落、同サインの可能性を示唆している。
(出所:Bloomberg)
ホンモノなら、これから2月安値を割り込み、ベアトレンドへの復帰が想定される。
■細かいポイントに注意してフォーローすれば早期判定可能
実際、今現在は米ドルの反騰構図が鮮明化してきたか、底打ちしたといった観測が出やすいが、週明け(3月27日)の時点ではなかなか難しかったと思う。が、それでも細かいポイントを注意してフォローしていけば、早期判定ができたと思う。
3月27日(月)の朝、筆者がつぶやいたように、3月10日(金)からほぼ一貫して下落してきたドルインデックスは、「ギャップ」をつけて安値トライしていた。このような形はトレンドの加速よりも「行きすぎ」、または「出尽くし」を暗示するサインとなるケースが多い。
このことがわかれば、3月27日(月)の時点で、なかなか米ドルは買えないが、せめて安値追いの売りは避けられたのではないだろうか。
週明け(3月27日)は、ユーロ/米ドルや米ドル/円もドルインデックスと同じく、ギャップ(窓)をつけていた。よく観察すれば、ユーロの高値追いは避けられたはずだ。理屈は基本、ドルインデックスと同じだが、ユーロの場合はメインレジスタンスゾーンにあったからだ。3月28日(火)の筆者のツイートでは、このことを指摘していた。
■米ドル/円は「たくり線」で急落回避がポイントだった
さらに、米ドル/円の方もわかりやすかったと思う。FX会社によって違ってくるが、3月27日(月)が陽線で引けたか、それとも陰線で引けたかは重要ではなく、重要なのは同日にギャップをつけてから、「たくり線」をもって急落を回避していた点だ。
3月28日(火)のつぶやきでは、俳句風のメッセージをもって米ドル/円底打ちの可能性を示唆していた。
俳句自体(俳句といえるかどうかはわからないが…)はどうでもよいが、いったん底打ちのポイントを書いていた。
要するに「窓」を開けた(ギャップをつけた)後の「たくり」線の出現は、往々にして一服するタイミングを示唆するサインと見なされるから、3月28日(火)の値動きがその可能性を証左してくれるなら、陽線引きになるはずだと思っていた。
実際、そのとおり、米ドル/円は反騰したから、次のつぶやきでは、底打ちを確認、一段と反騰を示唆したわけだ。
3月30日(木)のユーロ/米ドルでも「俳句遊び」をやったが、「鷽(ウソ)替えて」(※)と「嘘変えて」をかけて、「フォールス」のサインが米ドルにとって吉であることを示唆した。
(※編集部注:「鷽」(ウソ)は鳥の名前。「鷽替え」とは太宰府天満宮をはじめ、菅原道真を祀る神社で行われる神事。神社から授かった木彫りの鷽を年に一度交換することで、前年の災厄が「ウソ」になり、新しい年は吉兆になるとされている)
このように、丹念にマーケットのサインをフォローしていけば、サインを早期発見して、その意味合いを解明し、それをトレードに応用して、優位性を得ることができるだろう。
■今後気になるのは英ポンド/円
これからの市況に関して、仮に我々の米ドル全体に対する判断が正しければ、主要通貨ペアのみではなく、これからのクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)における明暗も察することができるのではないだろうか。
詳細はまた次回にて検討したいが、結論から言えば、英ポンド/円の動向が一番気になり、また一番可能性が大きいとみる。市況はいかに。
(執筆14:00)
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