昨日は為替相場が実に狭い値動きで終始した。ユーロドルに至っては35ポイントしか値幅がない。ドル円も50ポイントほど。以下に材料薄といっても、この時期において早くも夏枯れ相場か、という感じである。
あまりに動かない相場展開が続くと、それに対応したオペレーションをベースにしたトレードがメインになってくる。ドル円で言えば1日に50銭しか動かないとなると、俄然、逆張り戦法で攻めるプレーヤーが多くなる。
時間はかかるかもしれないが、ある程度の損切りの目安を設定だけしておいて、狭いレンジ相場にうまく乗っていこうとするものだ。多くの参加者はお金を市場にばらまくために参加しているわけではない。
だからひっきょう、なにがしらの対応策を迫られることになる。そうして内側に向いた力が増すことにより、相場はますます動かなくなっていくのである。
最近ではトランプ大統領のコメントに対しても、市場はあまり反応しなくなってきた。米国株だけを見ていると、まだ歴史的な最高値圏に張り付いているままなので、期待フルという状態なのは明らか。
しかし期待が少しずつ剥げ落ちてきているというのに、リスクオフにならないので自分だけ先打ってポジションを傾けても仕方がないといったところなのだろう。
株価の値崩れが確認できない限り、為替相場も債券相場も積極的に出過ぎることはないのである。しかし依然としてメキシコの壁の建設とか、エルサレムへの大使館移転、NAFTA協定の内容変更、国境税などが、まともに実現すると信じられているのだろうか。
妙に北朝鮮問題がクローズアップされてきたことで、そちらのほうに目を奪われているだけではないのか。今晩も大きなイベントがない。したがってマーケットに波乱要因はない。上記の通り、ドル円は1円も動かないだろうことを前提にした取り組みが必要となるだろう。
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