先週から続いているドル売りの動き。昨日もアジア時間ではドル円は112円ちょうどを挟んでの動きに徹した。111円台に突入しても、さしたる緊張感はない。まだまだ下げても驚かないといった感じだ。
ドル円の111円台で出てくるビッドというのはショートの利食いか、もしくは値ごろ感から買いだけである。だから積極的に高くなったところを追いかけてくるといったタイプの買い出動は見られなかった。
欧州時間では小動きだったが、ニューヨーク序盤からは再びドルの見直し売りが進んだ。米企業決算が良いものが並んで、住宅関連の経済指標も良かったので、米国株はストロングにスタート。最初の段階から歴史的な最高値を更新してきている。
その中でもリスクテーク的なドル円の買いよりも、短期トレンドとしてのドルの下げと金融政策の行方の不透明さというファンダメンタルズ的な要因で、ドル円は下げた。111.55まで下げて、一応の下げ止まりを得た。
私も111円台ではドル円をショートにするのが怖く感じなかったので、何度もショートメークして短期戦に臨んだ。ニューヨークの午後になっても米国株はストレートに上げ続け、高値引けの格好。ドル円もショートカバー気味に買い戻されたが、112円台には到達できなかった。
今日になって昼に日銀の金利会合があったが、最近の世界的な流れである出口戦略に関してはまったく期待されていない。そして夜にはECBの金利会合もある。こちらは21時半からのドラギ総裁が何か面白いことをしゃべらないかの期待が集まっている。
先日、ドイツのメルケル首相も「今のECBの政策に不満足」であると、暗に引き締め方向のバイアスを上げるように示唆している。ドラギ総裁がタカ派的な見解を述べた瞬間に、ユーロドルは吹き上がるかもしれない。しかし実際問題として冷静に考えると、ドラギ総裁が会合の後で話すことは紙に書いてあるテキストがあるのだから、無難なもので終わるのだろう。
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