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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

米ドル/円は「陰の極」達成から約6円急騰!
バイオマス発電に絡んだ米ドル買いって…!?

2017年10月05日(木)15:05公開 (2017年10月05日(木)15:05更新)
西原宏一

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■本邦機関投資家は米ドルを買い遅れている

 多くの本邦機関投資家が米ドルを買い遅れている背景は、やはり北朝鮮の地政学的リスク

 過去1カ月、毎日のようにメディアで北朝鮮の地政学的リスクの報道であふれているマーケット環境下では、本邦機関投資家も、どうしても円高局面で米ドルを手当しようとする傾向になります。

 ただ、こうした地政学的リスクによる円高局面は極めて短命であり、持続力がありません。

 結局、米ドル/円は、9月8日(金)に陰の極に到達した後は、あっという間に約6円駆け上がっています。

米ドル/円 日足(再掲載)
米ドル/円 日足(再掲載)

(出所:Bloomberg)

 結果、どうしても、彼らも米ドルの手当が遅れてしまいます。

 よって、米ドル/円の反落局面では彼らからの米ドル買い注文が控えていることになり、米ドル/円の下落余地が限られることになります。

■バイオマス発電絡みの米ドル買いに注目

 そして、もうひとつ、米ドル/円の下値余地を限定的にしているのが、今週(10月2日~)に入ってマーケット参加者の話題をさらっている「バイオマス発電に絡む長期為替からの米ドル買い需要」

 マーケット関係者によれば、今月(10月)に入ってからの本邦サイドの米ドル買い需要は「バイオマス発電にともなう長期為替が持ち込まれているのではないか?」とのこと。

 「バイオマス発電に絡む米ドル買い」というのは、電力系が組む極めて長期の米ドル買い予約

 そもそも、バイオマス発電とは経済産業省も取り組んでいる廃棄物の再利用電力であり、その原料は「米ドル建て」で輸入する必要があるとのこと。

 この、バイオマス発電に絡む長期為替予約というのは、「いつ、そしてどの程度まとまって出るのか?」がまったくわからない状態が続いていました。

 ただ、今週(10月2日~)の東京市場では、仲値絡みで突然、邦銀がまとめて米ドル買いを持ち込むことが多く、そのまとまった米ドル買いが「バイオマス発電」によるものとウワサされています。

 友人によれば、その米ドル買い需要は、某本邦メガバンクだけで30億ドル程度あるとのこと。

 仮に、このマーケットのウワサが的を得たものであるとすれば、当面、邦銀からは、かなりまとまった米ドル買いが断続的にマーケットに持ち込まれることになります。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

 前述のように「陰の極」を経て、わずか1カ月で今年(2017年)のレンジの半分以上、急回復した米ドル/円相場。

 加えて、「バイオマス発電に絡む長期為替」という新たな米ドル買い需要がマーケットに投下される可能性が浮上し、米ドル/円の下値リスクは依然として限定的

 節目の114~115円台をブレイクできれば、今年(2017年)年初の118円台への回復も期待できる展開。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

 「バイオマス発電絡みでの長期為替」という米ドル買い需要も話題となり、さらに底堅くなった米ドル/円相場の動向に注目です。


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