木曜日のニューヨーククローズの後になってから発表された、アメリカの大手ハイテクの決算はいずれもアナリスト予想を上回った。グーグルやマイクロソフトといったところだ。それを受けて金曜日のアジア時間ではリスクテークの流れが強まった。日本株は今年の最高値を超えてきて、日経先物は22000円台の大台に乗せてきた。
ドル円もリスクテークの流れに乗って114円台をキープはしているものの、一段高しない。前日のECBの会合の結果からユーロドルに下げ圧力が加わっており、それが間接的にドル売りを助長しているようだ。欧州時間入りしてもユーロドルは1.16台の前半で安値張り付きのまま。
そしてアメリカのGDPを迎えることとなった。GDPが予想を上回る+3.0%であったので、素直にドル買いで反応した。ドル円も昼間の高値を超えてきて、ユーロドルは1.15台に突入。にもかかわらず、ドルの伸びは少なかった。
それはスペイン問題の紛糾の度合いが増してきたからである。カタロニアの州議会が独立宣言を承認したのが契機となった。徐々にドル上昇の憩いは鈍ってきて、ドル円は113円台に逆戻り。私もドル円を113.98でショートにしてみた。
しかしドル円の押しは浅かった。113.70あたりまでで、リバウンドする動きも見せた。米国株がやはり強めに推移したからだ。S&P指数などは大きく上がってきて、歴史的な最高値を更新。
こういう外部環境を見ていると、どうしてもドル円のショート勢は日和ってしまう。私も早々に退散した。ニューヨーク時間の午後になってスペイン政府のほうも自治権停止の措置を強硬に取るなど、双方の衝突は不可避の情勢となってきた。
今週は日銀の金利会合をはじめ、FOMCやBOEの会合もある。今回は金融政策にドラスティックな変化は見られないものとされているので、マーケットの関心度はとても薄い。当面の注目点はスペイン問題、次期FRB議長と高過ぎる株価に集まることになるだろう。
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