昨日はアメリカの金利会合であるFOMCがあったが、結果はモロに予想通りだった。声明文の表現がやや強めになっているくらい。それで目先の金融政策が変わるわけでもなく、9月と12月の利上げをほぼ完全に織り込んでいるままだ。
この状態に来て、まだ年3回の利上げを主張している人びとがいるが、いったいマーケットの何を見ているのだろう。本当に主張が正しいと思っているならば、マーケットがミスプライスをしているのだから、それで大儲けできるはずである。
いずれ待っていれば12月は訪れるわけだし、結果は判明するのだから。それができないということは、主張する根拠がないということ。いずれにしても市況を無視したコメントなどは論外である。
FOMCの内容は予想通りだったので、基本的には無風。米国株などリスク性の高いものは動きを示さなかった。ただドル円だけは垂れてきた。東京時間、欧州時間と、111円台の後半でたまりにたまった短期筋のポジションを切りにいくには良いタイミングだったのだろう。
ともかくも日銀の政策で振らされたマーケットであったが、円債相場の崩れが気にかかるところ。日銀の発表直後はショートカバーが優勢となって円債の利回りは下がったが、やはり反転してきている。日銀がどこまで我慢できるのかを試そうとする展開となっている。
ここで踏ん張りきれるのか。長期金利もコントロール下における自信の表れを見せつけることができるのか。それともアメリカのように長期金利に手出しするのを完全に諦めてしまうのか。これは回りまわってアベノミクスによる株高演出の信頼性にも関わってくる。
今晩はイギリスの金利会合があるが、これは周知の通りで25ベーシスの利上げが見込まれている。だからポンド相場がトリッキーな動きもしないだろう。それよりも明日に控えた雇用統計に向けて動きにくい状況になることが予想される。
米国株で大きな動きでも確認できない限りは、無理して為替相場に手を出す必要もないだろう。私も世の中と同じで、中休みを取るつもりでいる(笑)。
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