昨日は昼間からユーロドルをショートにしていた。それはドル円をロングにできないという消極的な理由からだった。ドル円の114円台での折り返しと、その後に続いた10円級のディップ。ここ1年のことである。
それを知っているので、なかなか114円台でのドルロングはできないのである。そこで代わりにユーロドルを売って、ドルを買って持っておきたいという気持ちを満足させるのである。
1.1588でユーロドルをショートにしてみたが、主戦場はニューヨーク勢が参入してからだろうと思っていた。何分にもドル相場の上昇を見込んでのことであるからだ。米国株の価格上昇ななんかでドル金利が上がってくるのかもしれない。ともかくもアメリカの要因でユーロドルは下がると見込んでいたのだ。
しかし欧州序盤でイタリアの財政問題が蒸し返されルこととなった。イタリア議会の予算委員長が自国通貨を発行すれば、EUの意向に左右されないですむ、みたいな発言をしたのだ。イタリアもEU離脱かという思惑が出てきて、ユーロ売りがかさむこととなった。
ユーロは全面安となり、ユーロドルは1.15台を割り込む寸前まで下がった。私は1.1536でも追加売りをしてポジションを膨らませてユーロの一段安を待った。追撃売りをしたのは、ポジションを重くして損益のブレを大きくするためである。
ブレが大きい以上は、危なくなるので長くは持っていられない。もっとユーロが下がるかもしれないが、すぐにでも撤退する意思表明のようなものだ。そもそもユーロドルもレンジプレイが続いていると考えている。1.15台とから1.17台がメインゾーンとしてのレンジワーク。
だから1.14台に突入してきたら、まずはショートを持っていられないと見ているのだ。何かさらなる特殊な構造変化でも起こらない限りは、ユーロドルはそう簡単には今年の最安値を抜けてくることはないだろう。しかるに1.15台我のレベルというのはユーロの買い戻し、もしくは余力があればロングに構えるべき場所だとも見ているわけである。
ユーロはすぐに反発した。私も1.1515で全部を買い戻した。ニューヨーク時間ではイタリアの副首相が「EU離脱はない」といって市場の不安を打ち消したので、ユーロは激しいショートカバーにも見舞われ、1.1570あたりまで上がってしまっている。しかしユーロドルの下げ傾向は、短期トレンドして変わっていないように見える。
昨日は米国株のうちダウ平均が史上最高値を超えてきたということだが、大事なのはS&P指数とナスダックである。どちらもマーケットのリスクオフを映じて小安く終わっている。それによって昨日の海外市場ではクロスエンの下げも明確になった。今晩もイタリアの話しは問題となるであろう。ユーロドルのショートで攻めていく。
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