先週の金曜日はアジア時間から欧州時間にかけて、グローベックスセッションの中で米国株は大きく値を上げた。トルコに拘束されている米国人牧師が解放されそうだということもあり、市場のリスクが和らぐと解釈されたからだろう。
大きく下げてきた週だっただけに、相場が反転するための材料を欲していたとも言える。ドル円もアジア時間ではすこぶる堅調であって、112円台のミドルまで上がってきた。これではますます111円台入りを嫌がっているようである。
そういうわけで金曜日はさすが前日の安値を下回ってくるような株安は起こらないものと見られていた。しかしニューヨーク時間に入るとリスク回避の動きが再燃。シティ銀やJPモルガンなどが好決算を出した。
それでもムニューチン財務長官が「日本とのTAG交渉には為替条項も入れる」みたいな危ない表現を発したため、貿易問題は困難を極めそうだと見られたため、米国株がそれまでの大きなゲインをすべて吐き出して、前日の安値に迫る勢いとなった。問題が日本のことでもあり、ドル円が下がってもきた。112円台の前半まで簡単に押して、いつでも111円台に再突入する準備ができた。
ドル円の111円台は値保ちが悪い。今週の株安を素直に反映していない。それだけ111円台では買いたい人が多いのか。そこのところはわからないが、ともかくも112円台の前半からではショートに持っていくことはためらわれる。
できることと言えば、111円台に入っても様子を見ながら止まったところで拾ってみることだ。タイトストップでもよろしい。そこで私は111円台入りを待っていたのだが、かなり遅い時間まで見ていたが来なかったので寝ることにした。
夜中には111円台に突入したようである。しかしやはり111円台には定着しなかった。ニューヨーク終盤では米国株のショートカバーが強まって、米国株は再度のプラス圏に浮上。リスクテークの流れが強まってニューヨーク市場を終えている。
今週は経済指標で重要なものが多い。アメリカの小売売上高や住宅着工件数などである。それに加えて米企業決算も大どころが出てくる。先週に進んでしまった米国株の値下がりの戻り歩調をどこまで本物なのかを確かめるステージともなるだろう。
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