昨日の欧州時間では、EUがイタリア予算を拒絶するというニュースが伝わった。それまで前日の米国株の大幅高につられたリスクテークが盛んだったのが、いきなり反転。欧州株が下げ幅を拡大するとともに、グローベックスでは米国株も大きく下げはじめた。
その上、アメリカの住宅関連の指標が悪かったので、リスク回避モードが強まった。米国株の値下がりも半端なものではなく、依然として株価の不安定さを裏付ける形となった。しかしドル円の下げは限定的で、112円台を割り込むことはなかった。
しかしニューヨーク市場のコアタイムではリスクテークが強まり、米国株の戻りとともにドル相場も腰の強い展開となった。ユーロドルはほとんど戻りを作らずに一方的に下げる展開に。ドル円もぴょんと跳ね上がることはなかったが、それでも底堅いものとなった。
夜中のFOMC議事録の開示では、今後も利上げが継続するのが確認された。そして米ドルの長期金利も上がってきた。ゆっくりとではあったが、ユーロドルは1.15台割れも喫している。
今朝の6時ごろになってアメリカの財務省から為替報告が公表された。中国が為替操作国に認定されるかどうかが注目点だったが、あらかたの予想通りで認定国はなし。中国が為替操作国でないということは、日本はもっとそうではないということになる。
そこで為替相場は20ポイントほど円安方向に傾いた。ニューヨークでのドル相場の高値ひけの後の20ポイントなのだが、その後が続かない。ちょっと目先の上サイドに重さを加えた格好となっている。
そういうわけで私も今日はドル円をベア目で見ていこうと考えている。今晩はいくつかの経済指標が出ることになっているが、株式相場の変動制が上がっているので、リスク動向のほうが重要度が増しているのは昨日と同じこと。
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