週末に出た中国の景況指数が予想を上回ったことで、週明けの早朝のグローベックスセッションでは大きなリスクテークとなった。米国株が先週末の高値引けレベルを上抜けしてスタート。そのまま大幅上昇して東京オープンを迎えた。米国株の上昇によってすでに日経先物もツラレ高してしまっている。ドル円も111円台乗せ。
これが日本の新元号の発表と重なって、「ご祝儀相場」に見えたようだ。ご祝儀程度で上がるほど、資本市場は緩くはない。しかし評論家は平気でそう述べていた。午前中の日本株が大幅高で終わったので、ますますそう思わせるものがあった。
午後からはご祝儀で上がっているのだと勘違いしてリスクテークした向きの投げが出てくるのではないかとも思えた。そこで私はドル円をちょっとだけ売っておくことにした。グローベックスの米国株が一段高しない限りは極力持ち続けていたい。
日本株は午後から利食い売りに際会し、日中のゲインの半分を吐き出した。ドル円も頭が重くなってきたが、111円を割り込んできたのは欧州時間に入ってからだ。日本株は買われ過ぎの分を調整したが、米国株は依然として大幅高の水準を維持している。私もニューヨークオープン前にショートを買い戻すことにした。もしも下がるのであれば、また売り直せばいいだけだ。
昨日は朝の日銀短観に加えて、夕方のイギリスの製造業PMI、そしてアメリカのISM製造業と、センチメント調査が並んだ。イギリスに景況感が良かった上に、アメリカの景況指数も良いものが出てきた。
それでマーケットは安心感を得て、再びリスクテークの流れになった。米国株は一段高し、ドル円やユーロ円も上昇。私は寝てしまって見ていなかったが、ドル円は111.40あたりまで吹き上がっている。
今晩は大きな材料がない。その分だけ2日連続して大幅上昇した後の米株価の行方が気になるところだ。米国株はすでに歴史的な最高値を視野に入れているといってもよいだろう。
そういう状態でFRBの金融スタンスは緩和的に転じてきているのだから、株価か金利のどちらかで調整に向かってもおかしくはない。それとも矛盾した動きを正当化する「適温相場」なるものが再来するのか。
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