昨日もマーケットの話題の中心は、米中関係にあった。まずは安全保障を理由としたファーウエイなど中国企業に対するハイテク製品の輸出禁止である。これは言うまでもなくアメリカ自国の販売にも影響を及ぼすことである。
トランプ大統領が大統領令に署名するだろうと伝わると、市場はリスク回避に傾いた。グローベックスでの米国株も大きく反落。その前日に上げた分をほぼ吐き出した。
私は109円台のレンジプレイが当分の間、続くと考えているので、それの意味するところは109.50アッパーではショート目に構え、109.50以下ではロング目にするということで臨んでいた。ボックス圏内でのレンジ取引だ。
ドル円も欧州序盤からひたすらズルズルと下げている。そこでアジア時間に売っておいた109.66のショートがうまくワークしたのだが、スピードが遅いものだから、まずは109.44で早々に利食いで買い戻してしまった。次の狙いは109円台の前半でロングにすることだ。
アメリカの経済指標が良くないものが並んだので、うまい具合に109.19で買うことができた。これまでは相場の下がる方を期待していたのに、自分が買ってしまうと次は上がることを期待してしまう。なんとも虫の良いトレードではある。しかしレンジ取引というのは本来、逆張りで攻めることなのだから、そうなるのも無理はない。
ニューヨーク時間に入って、自動車に関する追加関税は6ヶ月ほど先延ばしされる可能性についてウワサされ、それが再度の楽観主義を呼び起こすこととなった。米国株は元のレベルまで一気に戻し、日経先物も東京クローズの水準まで値を戻してきた。
これによってマーケットはリスクテークに転じた。ドル円も109.50を越えてきた。最初にショートポジションを作ったポイントである109.66でいったんは利食いの売り。そして次の売リ場を探っていたのだが、109.85とかは起こらなかった。
今晩も経済指標はいろいろと出るが、マーケットはそれらにはあまり反応しないだろう。それよりもむしろ米中関連だ。要人発言でも簡単に相場の流れを変えてしまう。タイムリーに材料に接することは難しいので、ウソが混じっているにしても米国株の値動きなどを追っていくしかない。
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