昨日は日本が休み。だからアジア時間ではそれほどもマーケットは動かなかった。海外時間では世界的にも株価は堅調で、米国株は主要3指数ともに史上最高値を更新してきている。イベントもなかったので、為替相場は実に狭い値幅の中での挙動にとどまった。
米ドル金利のベンチマークは、ドルLIBORの先物価格である。LIBORだから銀行間の適用金利だ。だから民間の金利なのだが、国に適用される金利と連動しているのだから、金利の動きだけを問題にする分には官民スプレッドは気にしなくてもよい。
大事なのは十分な流動性が保っていられる金融商品かどうかである。多くの取引量があれば、誰でもそのレートを見ていることになり、短期金利のベンチマークとなりうるのである。
ドルの短期金利は昨年の11月に3.20%台までの高水準をマークした。これは最後の利上げの直前の時期である。さらなる利上げも同じようなペースで見込まれていたので、将来の1年間では4回分の利上げが織り込まれていても不思議はないレベルだった。
それが先月には1.50%までの急低下を演じることとなった。これは今後の1年間に4回分の利下げまでをも織り込んでしまう水準だ。半年で1.75%もの金利低下は、さすがに激しい。先週からドル金利低下の調整が見られているが、ここからさらに一段の金利低下に迎えるのかどうかで、株価やドル相場の方向感が決定されるものと考えられる。
基本的な姿勢として、ドル金利の一段低下は何かイベントがないと起こらないだろう。それは要人発言かもしれないし、経済誌表かもしれない。とにかく突発的な物となることが予想される。
それに比べてドル金利の上昇、すなわち流れのコレクションのほうはダラダラと継続するだろう。したがって場中で攻める分にはドル金利の上昇の方向で攻めている方が、効率的といえる。ドルはロングに持っておくということだ。
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