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太田忠
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

想定内だがイールド逆転に過剰反応、
ドル安進まずリスク方向が重要

2019年08月15日(木)15:45公開 (2019年08月15日(木)15:45更新)
持田有紀子

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 昨日のアジア時間ではドル円は106円台のミドル。107円台トライを失敗した後の下げ局面だったが、ずっと105円台に目が慣れてしまっていたので、106円台を売り込むのは容易だった。割高だと言うわけではない。単に前日の米国株の急上昇などは、株を買いたくて買いたくて仕方のなかった人びとによる過度な反応だと思っていたからだ。

 第4弾が見送られたといっても、品目数では5分の1だけ。いいとこ取りをした感じはいなめない。早晩、リスクテークし過ぎた分は吐き出すだろうという読みも立つというものだ。

 そして世界的に長期金利が急低下した。これは中国の経済指標が悪かったのと、ドイツのGDPがマイナスだったからである。欧州債が上昇する中、米国債も時間外取引で上昇。長期金利の急低下によって、短期金利と逆転するという現象が生じた。

 長短金利の逆転はリセッションの予兆とされている。それを嫌気した欧州株の急落が、ニューヨーク時間に入ってからの米国株の大幅下落を引き起こした。ナイトセッションでの日経先物も500円以上の下げを演じた。

 私もドル円のショートはキープしていたのだが、ユーロドルやポンドドルではドル安は一向に進まない。だからちょっと不安げに見ているしかなかった。またちょっとでも戻す動きを見せたならば、即座に買い戻す態勢でもいた。

 ドル円は105円台に突入してはいたが、結局はニューヨークオープンの時点でドル円が106円台に戻す局面で買い戻すことになった。その後は105.65あたりまで下がったようだが、米国株の大きな下落分ほどにはドル安が進まなかった。

 長短金利の逆転と言っても、それは急激に起きたわけではない。その以前から急接近してきたという局面が続いてきた野であり、逆転はその結果の一端でしかない。それをわざわざイールド逆転と言って大袈裟に取り扱うのも、おかしな話しである。

 少なくとも前日のマーケットでは長短金利が接近していても、中国関税の発動先送りを理由として米国株は大幅高をしていたのだ。これはゴールデンクロスなどと同じ理屈である。ゴールデンクロスしたから買いのシグナルなのか。

 過去の平均値との競争なのだから、もうすぐゴールデンクロスしそうだと予想のつくものなのである。ゴールデンクロスした瞬間に買いサインが発動されると考えるのはおかしい。その日の値動きがなくても、機械的にゴールデンクロスしてしまうときもいっぱいあるのだから。

 またドイツのGDPがマイナス成長だからといっても、これも事前の予想通りなのである。プラス0.3%とかが見込まれていたならばサプライズであるが、想定の範囲内のことが起こっているだけである。しかるに過剰に反応すべきことではないように思われる。今晩はリスクテークの方向にかけてみるのが投資妙味がありそうだ。


日本時間 15時30分

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