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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ユーロドルついに1.10の大台割れ、
米中の関税発動だが北米は休場

2019年09月02日(月)15:01公開 (2019年09月02日(月)15:01更新)
持田有紀子

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 先週の金曜日はリスクテークが先行した。その動きは欧州時間に強まって、グローベックスでの米国株は前日の高値を超えてきて、なおも上値追いの形態を維持した。同時進行のナイトセッションでの日経先物も、20790円まで高値を拡げてきた。

 これは8月中の高値圏でもある。先日に中国政府が米中協議の継続を示したことが、9月からの米国の追加関税を見送りにさせるのではないかとの楽観的な観測が強まったからである。

 ドル円は上がっていきそうにも思えたが、それほどでもない。106円台の前半にステイしているうちは、おいそれとは追随していきたくはない。一方で注意していたユーロドルだが、ドル金利の上昇とともにドル買い圧力も高まってはきた。

 しかしやはり見込みの通りで今年の最安値である1.1027の手前では足踏みしている。過去1年、2年分のショートの利食い場であるのも確かだ。一撃では抜けそうもない。ましてや中途半端にショート攻めもしたくはないところだ。

 月末ということもありドレッシング買いも期待されて米国株は大幅上昇するかとも見込まれたが、ニューヨーク序盤でトランプ大統領が「関税の悪影響よりも経営者の無能力さのほうが問題」として、追加関税については積極的な意見を吐いた。

 それが見送られるかもしれないとした見方が、単なる虫の良い根拠なしの観測であったと改めて気づかされることとなった。マーケット全体がリスクフルで臨んでいた分だけ、そのポジション調整も激しく起こった。

 米国株は前日比でマイナス圏まで沈み込んで、ポンド円やユーロ円といったクロス円が下げてくる局面でユーロドルもついに下抜けしたのである。私も喜んで1.1016でユーロドルを売り込んだ。

 もちろんすぐに戻るかもしれないので、超短期のストップも設置。1.1027で買い戻しのストップロスだ。見ている分にはものすごく時間がかかったような気もしたが、なんとか1.10の大台も割り込んできた。

 あまり戻しらしい戻り場も形成しないままユーロドルは下がってくるので、1.0977でも追撃売りして1.08台まで突っ込むことを期待した。夜中に参戦し続けられるのも、運よく次の日が土曜日であったからでもある。しかし安値は1.0965あたりまでだった。私は1.0981ですべてのポジションを買い戻したが、朝まで1.10台を回復することはなかった。

 今日はアメリカが休み。だから材料薄となるのは必至だ。今月から対中の追加関税が発動されることが正式に発表されたので、その分のリスク回避が若干、出てくるのかもしれない。しかし基本としてアメリカからの動きが出てこない日なので、マーケットの動きは鈍いものにとどまるだろう。


日本時間 15時00分


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