昨日はあまり動かない一日だった。為替相場ではドル円もユーロドルも20ポイントくらいしか動いていない。また米国株も実に狭いレンジ内におさまり、むしろ高値追いをしないという事実でもって利食い売りがかさんだ。
そしてニューヨーク時間のランチタイムには米中の部分的合意が12月にズレ込みそうだという報道が流れて、これがなおさらのポジション調整を強いることとなった。しかし基本的な流れを変えることはできず、米国株には若干の買い戻しも出てきて小幅安まで戻してきている。
ドル円は前日の高値が109.30を触らなかったことで、先週の戻し高値がテクニカルなレジスタンスを形成しているものと見て、私は109円台で朝からショートにして踏ん張っていた。それでも欧州時間もあまり動かず、確かにアゲインストにはならないものの、ちょっと持ちくたびれた感が強い。
ドル円109.30で買い戻しのストップ注文を出しておいたが、それはできなかった。朝になって108円台だったので、そこでポジションをクローズすることにした。自分が買い戻したら、ドル円はちょっとだけだが、下がり始めたのである。
先週の金曜日に雇用統計で米国株は一段高し、史上最高値を超えてきた。金曜日のS&P先物の高値は3065ポイントであり、終値は3063ポイントだったことからも、週は高値引けしてその買いが続いているものと考えられる。
そしてその3065ポイント辺りが直近のサポートを形成してしまっている。昨日も合意の延期報道で瞬間的に米国株は下げたが、S&Pはそこで止められている。先週までの買い不足の分はまだ埋め切れていないのであり、そこのレベルを下回れるかどうかが当面の注目点となる。
ドル円やユーロ円の押し目も、同じ視点で捉えるべきであろう。米国株が下げきらない限りはまだ上昇トレンドは継続するものとし、ドル円やユーロ円も押し目買いに徹するべきなのであると考える。スタンスがそのようである以上は、目先が重たくなってきたからといって、安直にドル円をショートにしてもきつい時間を過ごすことになるだろう。
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