あと数時間過ぎて午前0時となれば、日韓GSOMIAの失効が訪れる。すでに韓国側が8月に破棄を通告しているので、何もしなければ自動的に無効となる。継続するのであれば、なにがしらのアクションを起こさないといけない。この時点になっても、まだ継続に向けて努力しているようにも報道されているが、多くの見方として自然消滅は避けられないだろう。
まずは日本側が態度を変えそうもないこと。安保マターと貿易を別に扱うとしていることだ。すでに多くのアダを成してきている韓国の姿勢には、容易にスタンスを変更しそうにもない。また毅然とした態度で臨むことも、民意となっているようだ。
韓国サイドも輸出規制を元に戻さないと行動を起こさないと言い切ってしまっているので、いまさら妥協をしたら国民の反発を免れない状態になっている。結局のところ、失効しても構わないと思っているのが両者の存念だろう。もっと大事にすべき物があるというわけだ。
ただ結果として現れるアメリカの態度は重要である。それゆえにアメリカに遠慮して、もしくは強引に言いくるめられて、日本か韓国が妙な妥協をするのではないかという観測がある。マーケットにとってはそれが最大のサプライズである。失望を伴ったサプライズとなる。
昨日は海外市場で為替レートはほとんど動かなかった。ドル円は15ポイントしか動いていない。それもあってか、今晩のサプライズがあるのではないかと期待してしまう。サプライズがあったにしても、その反応には困ってしまう。協定の破棄が延期されるのだから、それは安保上の不透明要因の払拭につながる。
だからリスクオンでかまえればいいのかというと、そうでもなさそうである。政治的な妥協を示すと、それは大きな失望を呼び込むことにもなる。だからリスクオフの流れになるかもしれないのだ。
わかるのはサプライズだったら、相場がどちらかに大きく動くだろうということだけ。実際には日付の変わる頃のマーケットを見ながら、動いたほうについて行くだけしかないようだ。
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