昨日は中国株が大きく反落した。中国のGDP統計の結果が出たからだが、そのプラス3.2%というのは解釈に苦しむ。確かに中国は世界のどこよりも先駆けてロックダウン解除に向けて動いたし、活動再開も早かった。
しかし世界中の需要がまだ回復しきっていない時点で、これだけのプラス成長が捻出できるものなのかどうか。それに加えて中国株の上げ具合の過度なスピードもあったので、その調整分も含んでいる。
コロナ以前は上海株は3000あたりをウロウロしていたのに、それが旧正月の長期休暇を明けて2700台で再開。つまり1割しか下がっていないのだ。そこから元のレベルに復活したどころか、下げ分よりも大きな値幅を上げきっていたのだ。
そうして調整モードの中で欧州時間はスタートした。むろん欧州株も利食い先行で始まった。リスクオフの割にはドル円は底堅い。東京時間では106円台で推移していたのに、欧州時間では107円台を回復。ついでにユーロドルも安い。しばらくユーロ高が続いていたので、こちらのほうもやや調整か。
相変わらずカリフォルニアやテキサスでは感染者数が多いままだ。BOAとモルガンスタンレーの決算が出たが、いずれもアナリスト予想を上回るものであった。
一連の経済指標では景況感の回復が見られ、雇用の回復は足止めの形となっている。要するに最近の状況とまったく同じなのである。そうした中での調整モードであった。
この調整はいましばらくは続きそうだ。ドル円もユーロドルもドル高方向に動きやすい地合いとなっている。
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