金価格が高騰している。春先の安値は1500ドル台を割り込んでいたのに、先週は2070ドルまで吹き上がっている。この間だけでも38%の上昇ということになる。
金は究極の現金みたいものであり、利息のつかないお金でもある。その値段が上がるということは、それはすなわちインフレ分の上昇幅を表している。
目に見える価格上昇を名目という。同じ期間に米国株の代表であるS&P指数は2170ポイントから3350ポイントまで54%の上昇をしているが、これは名目の上昇分である。ここからインフレ相当分のプラス38%を差し引いた16%だけが実質的な上昇分だということになる。
そうした米国株の上昇は昨日のマーケットでも続いている。米国株は6日続騰となって、S&P指数は史上最高値まであと30ポイントほどの距離まで縮まってきた。
これは1日でも十分に到達しうる距離である。当面の材料はワクチン開発の前身と支援策第5弾の進捗具合である。いずれにしても良い面だけを見ている楽観的な相場展開が続いているのだ。
それに歩調を合わせて、ドル金利はやや上昇。そして為替相場ではドルの全面高となった。ユーロドルは着実に値を切り下げ、そのまま安値引けした格好となっている。それでも動いた値幅自体は小さいものであって、為替相場にも夏枯れ感が漂っている。
今週は日本がお盆休みに入るので、市場でダイナミックさはなさそうだ。慣れのせいか、見たくないだけなのか、コロナ感染もあまり話題にのぼらなくなった。
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