9月に入ってすぐに米国株は史上最高値をつけた直後から大きな調整を強いられている。そして先週は乱高下を繰り返し、大幅安と大幅高を順番に演じた。そして木曜日はパターン通りに大幅安となったので、金曜日は大幅高の順だということで朝からリスクテークが進んだ。
ニューヨークオープン前に米国株はすでに大幅高の領域に達しており、問題はここからさらに一段高できるかどうかであった。しかしニューヨーク時間中に先日のソフトバンクの買った巨額なハイテク関連のコールオプションの話題が出てきた。
観測記事によるとそのままコールオプションを裸で持っている戦術はやめて、通常の作戦通りにヘッジをかますというものであるらしい。ということはハイテク関連株にかなりの売り物が出てくることを意味する。それを嫌気して米国株は大きく下げに向かうこととなった。
為替相場ではドルストレートの相場ではほとんど動きを見せなかった。ドル円に至っては終日動かず、1日を通じても20ポイントほどの値幅しかなかった。しかしリスクに敏感とされるクロス円を見ると、上げ下げは米国株の動向に左右されているのがわかる。
欧州時間まではグローベックスでの米国株の上昇に合わせて、ユーロ円は126円台まで値を上げてきていた。ここまで来るとテクニカル的な見方から出てくるオファーにも遮られるはずであるが、ちょうどそこに米国株の反転・下落を見たので、ユーロ円も利食い売り一色に染まってしまった。ドル円が動いていない分だけ、ユーロ円の動きはすべてユーロドルで吸収したことになる。
さて今週も値動きの大きい米国株が要ウオッチとなる。値動きが大きいだけで米国株がコアレンジをはみ出さないならば、ドル円やユーロドルでも大きなレベルの変遷は起こらないだろう。
つまり突っ込んで買ったり売ったりするのは厳禁だということ。しかし米国株がどちらかに抜けた場合は、マーケット全体が走り出しそうだ。その際は目をつぶっての突っ込みが大事となる。
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