最後の大統領選前の討論会が行われた。若干のルール改正があったので、1回目ほどの混乱や見苦しさはなかった。かといって純粋な内容勝負になったかというと、そうでもない。バイデン氏のほうも相手のバッシングに力を入れており、悪口合戦の状態に変わりはなかった。
問題となっていたトランプ大統領の納税記録やバイデン氏の息子のウクライナへの圧力があったかどうかなどは、核心を突くことはできず、双方ともにうまく交わすことに終始した。肝心の政策論争に関しては、あまり目新しいことはなかった。
ドル円は前日の値幅の中におさまった。はらんだわけである。それだけ材料が出なかったということであろう。ドイツの景況感がやや良かったので、ユーロのほうは若干、買われた。
バイデン氏が優勢だと伝えられる中、注目の選挙区はフロリダ州とペンシルベニア州に集まってきた。フロリダ州はいつも混戦となるところであり、選挙人の数も多く、以前にもブッシュ息子とゴア副大統領が年明けまで法廷闘争をしたことでも記憶に新しい。
またペンシルベニアはバイデン氏の出身地でもあり、支持率が拮抗しているので、もしも落としたらバイデン側の打撃は大きい。
公開討論会は終わってしまったが、これから残る1週間ほどの間に双方が現地入りをして支持を訴える。トランプ側は大規模集会を計画しているだろうが、ここでどこまで盛り上がることができるかの最終ラウンドである。為替相場の方向感のない静かな状態も、今しばらく続きそうだ。
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