昨日はバイデン大統領が就任後の初めての会見に臨んだ。本来ならば一般教書演説などをやって施政方針を打ち出さないといけないところなのだが、今回はコロナ感染の非常時でもあり、また1.9兆ドルの大規模な追加予算を通した直後でもあったので、公式会見は見送られてきた。
期待されたのは追加の経済措置と、その財源をどうするかである。しかしそれらについての言及はまったくなく、北朝鮮のミサイル発射や、2期目も意欲的に狙うなどといったマーケットとは関係のないものばかりであった。
財源を示すというのは、バイデン氏が従来から言っているような高額所得者の増税やキャピタルゲイン課税、そして法人税の増税であろう。それを言いたくないのはわかるが、言うべきときに言わないでいると、マーケットが勝手に誤解してしまう恐れもある。そしてインフラ投資やグリーン投資についても目立ったことを話さなかったのは、いったいいつしゃべるのだろうかという不安を与えることになる。
今晩はイベントがない。昨日はバイデン大統領が財源について触れなかったこともあって、長期債は崩れなかった。長期金利が落ち着いていることで、マーケットはややリスクテーク気味になっている。今週になって調整を続けてきたユーロ円も、底が128円台で済むのかどうか。見極める日となりそうだ。
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