今晩はバイデン大統領のスピーチがあり、そこで4兆ドルとも言われている「米国再建プラン」が公表される予定になっている。それに先だって昨日のマーケットでは長期金利の上昇が目立った。欧州序盤で最初の反応が現われ、10年ものの利回りは1.77%台まで上昇の運びとなった。
ドル金利の上昇を通じて、為替相場ではドルの買い圧力が強まった。ドル円は110円台に乗せてきて、なおも堅調。特に巨大なストップロスを誘発するというわけではなかったが、格別にドルを売り向かうという理由がない中で、ドル円は腰の強い展開となった。
ユーロドルもドルが強い一方的な動きとなった。ユーロドルは戻しらしい戻り場を作らずに、1.17台の前半まで押し込まれた。ドル円もユーロドルもドルの高値引けの形となっている。
ドルの長期金利の上昇は一服したものの、今後の動きには予断を許さないものがある。もちろんバイデン政権の大型財政出動の内容によってである。あまりにも党内左派勢力に迎合したような色の強いものになってしまうと、長期金利は一気に上昇してしまいそうだ。
しかし中道寄りの内容になったところで、その財政措置が増税にまで踏み込んだものを指摘するまでにいたらないと、これまた長期金利の上昇をもたらすだろう。
長期金利の上昇はやがて株価の上値を抑えることになり、強烈なリスク回避の流れが強まることになるものと見られる。
日本時間 15時00分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)