ユーロがどこまで下落するかわからない！
100円割れや1.1ドルまでの下落もあり得る

2010年07月01日(木)17:17公開 (2010年07月01日(木)17:17更新)

今井雅人

みなさん、こんにちは。

■好調だった中国の景気も少し心配になってきた

金融市場はまた混乱してきました。この１週間で株安が進み、為替はかなり円高になってきました。

私が考えていた以上の大きな動きとなっていますが、状況や原因は先週のコラムでお話ししたとおりです（「金融市場はいけいけムードになれない。一番安全そうなのはユーロ/円の戻り売り」を参照）。

日経平均株価日足

（出所：株マップ.com）

もともと、ヨーロッパの問題がまったく解決していないところで、アメリカの住宅市場の状況がおかしくなってきています。

好調であった中国の景気も少し心配になってきました。

このような状況では、どうしても相場は崩れやすくなってしまいます。

■世界経済はさらに厳しい局面を迎えそう

さらに、このところ、個人投資家の外貨買い/円売りポジションが積み上がっていたことも、相場が崩れやすくなっている要因だと思います。

シカゴＩＭＭ通貨先物ポジションの推移

（詳しくはこちら → 経済指標/金利：シカゴＩＭＭ通貨先物ポジションの推移）

私自身は、世界経済や金融市場の行方に関して、見方をまったく変えていません。

世界経済がこれからさらに厳しい局面を迎える可能性は高いと思いますし、ヨーロッパの問題もますます深刻化する可能性があります。

アメリカの大手格付け会社であるムーディーズ（ＭＤＹ）がスペインの「ＡＡＡ」という最上級の格付けを引き下げ方向で見直すと発表していますが、実際に格付けを引き下げる動きがこれからも出てくると思います。

■世界経済が回復する可能性は低いと言わざるを得ない

トレードの基本戦略はこれまで同様に、ユーロ/円、ユーロ/米ドルで、ユーロ売りを継続するという方針を維持しておきます。

ユーロ/円＆ユーロ/米ドル日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：ユーロ/円日足）
（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：ユーロ/米ドル日足）

ユーロが最終的にどこまで下落するか、正直よくわかりません。これからの状況次第だと思います。

しかし、ユーロ/円の100円割れやユーロ/米ドルの1.1ドル程度までの下落は、年内にも十分にあり得ると考えています。

本音を言えば、世界経済が回復してほしいと願っているのですが、今の各国の状況を見る限り、その可能性は低いと言わざるを得ません。

せめて、トレードでうまく稼いでおきたいところです。

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